アメリカのユタ州で右派活動家チャーリー・カークを射殺した疑いで逮捕された容疑者タイラー・ロビンソン(22)は、現在、ユタ郡の拘置所に勾留されているが、地元警察の取り調べには応じていないと報じられている。【画像】日本は意外にも…「世界で嫌われている国」ランキングを示す地図、2位はアメリカ事件の動機は明らかになっていないが、ユタ州のスペンサー・コックス知事は、ロビンソンの「ゲーミング」との関係に言及している。
現場に残された薬莢には、ゲーム文化を連想させる複数の文言が刻まれていた。
「Notices bulges, OwO what’s this(膨らみに気づいた、OwOこれは何?)」という一文は、ロールプレイを通じて動物キャラクターになりきる人々「ファーリー」に関連する。
「よう、ファシスト!受け取れ! ↑ → ↓↓↓」という文言は、シューティングゲーム『ヘルダイバー2』の操作コマンドを模したものと見られる。ファシズムを風刺したゲーム世界でプレイヤーが兵士として戦うゲームだ。
さらに「O Bella ciao, Bella ciao, Bella ciao, Ciao, ciao!(オ・ベッラ・チャオ…)」というフレーズも見つかっている。これは第二次大戦中のイタリアの反ファシズムの歌で、シューティングゲーム『ファークライ6』にも登場する。
ほかに「if you read this you are gay LMAO(これを読んだらお前はゲイ、笑)」という同性愛差別的な言葉もあった。
容疑者の思想的背景については現段階で断定できないものの、ゲーム文化を通じた過激化という問題は、過去の事件でも繰り返し指摘されてきた。
仮にロビンソンがゲーム文化やその周辺のオンライン空間で過激化したのだとすれば、これが初めてではない。ニュージーランドのクライストチャーチ、ドイツのハレ、ノルウェーのベルム、アメリカのバッファロー、エルパソ、パウェイなどで起きた銃撃事件はいずれも、陰謀論と暴力的ゲームに染まった若者による犯行だった。
ちなみにクライストチャーチやバッファローなど過去の複数の銃撃事件では、一人称視点(FPS)のゲームのような視点で犯行をライブ配信していた。今回の事件では、ライブ配信の有無は確認されていない。