宮崎県内で大麻関連の検挙者数が急増し、県警によると、今年は9月までの9か月間ですでに昨年1年間の1・5倍の101人に上っている。高校生を含む若者で目立っており、29歳以下の検挙者数は83人と全体の8割を占めている。県警はSNSなどを通じて若者らの間で薬物に関する誤った情報が拡散し、安易に手を出す危険性が高まっているとみており、啓発に力を入れている。(石原拓海、山田太陽)【グラフ】県内の大麻関連検挙者数の推移
「若者の間で薬物乱用がはやっているので、気を付けてください」
24日夕、宮崎市中心部近くのJR宮崎駅で、宮崎北署と県警生活安全少年課の警察官ら約10人が、高校生らに薬物乱用の危険性を伝えるチラシを配りながら、注意を呼びかけた。
下校時間帯に合わせて行った今回の啓発キャンペーンは、若者らの間で薬物乱用に対する警戒感が下がっている可能性があることなどを危惧して企画された。
宮崎北署管内では今年、10歳代の大麻関連の逮捕が相次いだ。5月、高校2年の男子生徒が学校で大麻を所持していたとして、麻薬取締法違反容疑で逮捕され、その後の捜査で、大麻を所持したり、有償で譲り渡したりしたなどとして、この生徒の知人を含む当時16~19歳の4人も同法違反容疑で逮捕された。逮捕された5人のうち3人は高校生だった。
県警組織犯罪対策課は「実際に検挙されているのは氷山の一角。高校生らの間で大麻が広がっている可能性がある」とする。
県警によると、検挙者数は逮捕したり、任意で捜査したりした人の数。県内の大麻関連の検挙者数は2020~23年は1年間あたり50人前後だったが、24年は66人に増加。今年はさらに増え、9か月だけで100人を超えた。検挙者数に占める29歳以下の割合は24年までは多い年でも71%だったが、今年は82%まで高まっている。若者の検挙が目立つ傾向は県外でもみられ、25年の警察白書は全国的な大麻関連事案の特徴として、他の薬物事案と比べ、検挙された人のうち初犯者や20歳以下が占める割合が高いと指摘している。