桜の名所・大岡川で97年に「全身を焼かれた1歳児の死体」…連れ子を虐待した男、「よそに預けた」というウソを信じた母親

東京・渋谷で発生した東電OL殺人事件が注目されていた1997年3月、神奈川・横浜で1歳7カ月児の無残な遺体が見つかった。全身を焼かれたその遺体が見つかったのは、桜並木で有名な大岡川のそば。付近住民が大きな衝撃を受ける中、17日後に逮捕されたのは母親と同棲していた33歳の男だった。抵抗も口答えもできない幼児はなぜ、悲しい結末を迎えてしまったのか――。【写真】無くならない児童虐待…2000年12月には3歳女児が餓死した事件も(以下「週刊新潮」1997年4月10日号「内妻の連れ子を撲殺し焼いて捨てた『夫』」を再編集しました。文中の年齢等は掲載当時のものです)

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横浜市南区の大岡川で、全身を焼かれた幼児の死体が発見されたのは、1997年3月10日の昼過ぎだった。それ以降、現場付近には幼児の特徴を記した看板が立てられ、神奈川県警南署はヘリコプターを使って空から情報提供を呼びかけていた。

 死体発見から17日目の3月26日、同署は無職Y(33)を殺人などの容疑で逮捕した。

「警察は保育園や託児施設に聞き込みをかけ、西区の24時間の保育園で昨年暮れから夜間通園しなくなった幼児がいることを突き止めたんです。血液型の他、『幼児は前歯が1本欠けていた』という保母の証言も死体の特徴と一致したので、母親と同棲していたYを任意で聴取し、逮捕したんです」(地元記者)

 結局、殺されたのはYと同棲していた女性(21)の次男Tちゃん(1)と判明したが、驚いたことに母親はTちゃんの出生届すら出していなかった。

「長男は前夫が引き取って育てているそうだが、母親は次男の出生届を『出そうと思いながら出しそびれていた』などと言っている。何しろ出生届も出されていないので、父親が誰なのかもまだはっきりしていない。確かなことはTちゃんという子が生まれ、1年7カ月後に母親の同棲相手に殺されたということだけだ」(神奈川県警)
Yは横浜市の生まれ。高校を中退後、

「ヤクザの組事務所で使い走りをしていたが途中で辞め、長野のホテルへ料理見習いに行っていた。それも長続きせず、横浜へ舞い戻ってスナックに勤めていたが、2年前の冬に店が潰れ、最後は日雇い労働をしていた。遊戯店好きの、典型的な役立たず」(知人)

 やがてYは、日雇い労働よりも楽な仕事を見つけた。ヒモ生活である。Tちゃんの母親と知り合ったYが、JR東神奈川駅前のビルで、ヒモとしての生活を始めたのは昨年11月のことだった。

「あの2人、てっきりヤクザとその情婦だと思っていた。驚いたのは小さな子供がいたということです。子供なんか見たことがありませんよ。子供がいたら洗濯物がたくさん干されるはずなのに、そんな様子もなかった。母親は挨拶をしても素知らぬ顔して通りすぎるような人。あの母親も精神的な共犯者ですよ」(近所の主婦)

 母親は夜間、保育園にTちゃんを預け、性的なサービスを提供する店舗で働いていた。

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