「外国人が増えると治安が悪化し、賃金が下がる」は本当か? 外国人問題の実像を探る

2025年夏の参議院選挙を機に、突如として主要な政治テーマとなった「外国人問題」。雇用ジャーナリストで「外国人問題」に詳しい海老原嗣生氏に、その実像を様々な角度から解説して頂きます。【写真】イギリス人が感激した”日本人の服の畳み方”※本稿は『外国人急増、日本はどうなる?』(PHP研究所)より一部を抜粋・再構成したものです。
日本全体が外国人に対してナーバスになっています。

2025年夏の参議院選や同年秋の自民党総裁選では、多くの政党や政治家が「外国人問題」について語り、公約的なものを掲げました。もともと日本は島国であり、他国から海で隔てられているため、外国人に対するアレルギーはことのほか強いといえるでしょう。

移民問題に詳しい上林千恵子氏(法政大学名誉教授)は、「外国人問題を口にすれば、イデオロギーの左右双方から袋叩きに遭う」(「HRmics24号」リクルート発行)と語っています。純血を重んじる右派、人権的な問題や国内労働者の待遇悪化を憂う左派、双方から「移民」は厳しく論じられるため、この問題を正面から語ることは、半ばタブー視されてきたのです。

ところが昨今、不法滞在する外国人に対し、ネット論壇が大いに盛り上がりを見せています。その発端は「クルド人問題」でしょう。これは、2023年7月に起きた「川口クルド人病院騒動」がきっかけでした。クルド人男女のトラブルから傷害事件が発生し、彼らが担ぎこまれた病院周辺において、集団で小競り合いが続いた――結果、殺人未遂などで逮捕者が発生しましたが、結局、全員不起訴となりました。ここから地方議員たちが「彼らを野放しにするのか」と意見表明し、マスコミの注目度も高まっていきます。

この諍いに、正面から討論する場を与えたのがネット番組のABEMAプライムでした。ひろゆき、山田邦子、河野太郎代議士、奥富精一(川口市議)、諸井真英(埼玉県議)、そしてジョーカー議員こと河合ゆうすけ(戸田市議)など、錚々たるメンバーが集まり、繰り返されたこの番組で、激論が交わされます。

正直に言って、私も当初は、「人種ひとくくりで悪と決めるのはヘイトでは?」「長期在留者の生活や人権はどうする?」とリベラル側の視点も携えつつ視聴していました。ところが、途中からマヒルジャン氏なるクルド人をはじめとした同国人が、「日本人の理解が足りない」「日本人はもっとクルドを勉強すべきだ」と公然と批判するようになります。さすがにこれには閉口せざるを得ませんでした。

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