2022年に安倍晋三元総理を銃撃し殺害した罪などに問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判は事件から3年以上たった2025年10月に始まり、ついにきょう=1月21日に判決が言い渡される。■【動画で見る】山上被告は何者なのか…親族語る”事件直後の衝撃”と”変えたかった”母親の存在山上被告は起訴内容について「全て事実です。間違いありません」と認め、弁護側は銃刀法違反と武器等製造法違反の罪について成立を争っている。
そしてもう1つ争点となっているのが、「山上被告にどのような刑を科すべきか」ということだ。
弁護側は母親が高額な献金を繰り返すなどした旧統一教会への信仰が事件につながったとする「宗教被害」を訴え、山上被告本人はもちろんのこと、母親や妹が法廷で、その信仰とそれによる”苦境”を語った。
一方、検察側は「不遇な生い立ちがあったとしても被害者とは無関係」と主張し、無期懲役を求刑している。
裁判員たちはどのような判断を下すのだろうか。
ここでは検察側の主張についてみていく。
母の信仰に反発する祖父から家を追い出されたこと、多額の献金による経済的困窮。
法廷で語られた山上被告の生い立ちに対し、無期懲役を求刑した検察側は論告で次のように断じた。
【検察側の論告より】「被告の不遇な生い立ちが事実にあったことは否定しないが、被告は善悪の判断ができる40代の社会人です。不遇な生い立ちがあったとしても、被害者とは無関係です」
そして「宗教2世が凶悪な犯罪を起こす傾向もない。世の中には同等、またはそれ以上不遇でも犯罪に及ばず生きている人もいる。生い立ちはそれ自体を考慮すべきではない」と指摘した。
この指摘につながる裁判でのやり取りがあった。妹の証人尋問で、検察側が旧統一教会への考えを聞いたのだ。
(Q.あなたは統一教会について反感を持っていたか?)
【山上被告の妹】「持っていました」
(Q.あなたは統一教会に復讐を考えたことはありますか?)
【山上被告の妹】「復讐するよりも関わり合いたくないという気持ち。復讐できるならしていたかもしれない」
(Q.どういった復讐を?)
【山上被告の妹】「統一教会をなくす」
(Q.そうした活動をあなたが取り組むということ?)
【山上被告の妹】「そういうことです」
捜査幹部によると検察側は、同じ境遇だった妹が“復讐”を考えた場合でも、それは教団自体に向くということを示したかったという。