教員の性暴力防げ…神奈川県教育委員会、「逮捕後のリアル」伝える動画研修

教職員による不祥事が相次ぐ中、神奈川県教育委員会は、性犯罪で逮捕された後に何が起きるかを学ぶ動画研修を始めた。性犯罪の捜査経験がある元刑事が講師となり、被害届が受理されてから逮捕に至るまでの過程を詳しく解説。担当者は「防止への特効薬はないが、逮捕後の影響の大きさをリアルに感じてもらい、抑止につながれば」と話している。【写真を見る】性犯罪防止へ動画研修を始めた神奈川県教育委員会(資料写真)動画は「元刑事が教える『その一線、越えたら終わり』~“先生”ではなく“容疑者”と呼ばれる日~」(約90分)。

 実在の買春事件や性加害事件を題材に、刑事罰や懲戒免職などの制裁を紹介。交流サイト(SNS)で生徒から私的な相談に乗ったり、部活動の送迎を車で行ったりするといった性犯罪につながるリスクの高い教職員の行動例を伝える。

 さらに、性犯罪で逮捕された後、社会的信用の失墜や家庭崩壊、再就職の壁など、自身や家族にどんな影響を及ぼすのかも説いている。

 県教委によると、近年は懲戒処分に占める性犯罪・性暴力事案の件数が多い傾向がある。2023年度は18件中11件に上り、過去最高に。本年度は懲戒処分全5件が性犯罪・性暴力事案となった。

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