“成績優秀な22歳の容疑者”がチャーリー・カーク氏を1発で射殺できた理由…銃弾8発を撃ち込んだ「トランプ氏」暗殺未遂事件との大きな違い

第1回【熱烈なトランプ支持者が“銃弾1発”で射殺の衝撃…専門家は「容疑者にライフル射撃のトレーニング経験があれば180メートルは“短距離”と言える」】からの続き──。チャーリー・カーク氏射殺事件で、タイラー・ロビンソン容疑者が逮捕された。だが、ネット上では「ロビンソン容疑者が本当に射殺したのか?」という疑問の声が目立つ。(全2回の第2回)【写真を見る】風雲急を告げるトランプ大統領の切り札「美しすぎる司法長官」***
何しろロビンソン容疑者は高校時代、全米トップクラスの優等生だった。そのためユタ州立大学に4年間の奨学金を保証された上で進学している。アメリカメディアの取材・調査でも軍役の経験はなく、特別な射撃訓練も受けていないことも明らかになっている。

 その一方でロビンソン容疑者は幼い時から父親に銃の扱い方を教わり、父と一緒に鹿を狩っていたとも報じられている。

 担当記者は「アメリカメディアの報道によると、ロビンソン容疑者がカーク氏の射殺に使用したライフルは、世界的に有名なドイツのモーゼル社が製造している狩猟用ライフルだったそうです」と言う。

「ライフルはボルトアクション式と呼ばれる操作方法で、1発の弾を込めて発射したら再び次の弾を込める必要があります。旧日本陸軍の使った三八式歩兵銃も同じボルトアクション式でした。そしてロビンソン容疑者が使用したライフルは30-06スプリングフィールド弾を使うもので、これも今では狩猟用の弾として知られています」

 軍事ジャーナリストは「2024年7月に起きたドナルド・トランプ氏の暗殺未遂事件と比較すると、ロビンソン容疑者が銃の扱いに慣れていたことが分かります」と指摘する。
「当時のトランプ氏は共和党の大統領候補で、ペンシルバニア州で選挙集会を開きました。犯人の男はシークレットサービスに射殺されましたが、男はAR-15という自動小銃でトランプ氏を狙撃しました。これはアメリカ軍のM16自動小銃を民間用に販売している銃になります。人気コミックの『ゴルゴ13』で主人公のデューク東郷はM16を改造した銃を使っていますが、実はM16もAR-15も戦争で普通の兵士が使うものですから本格的な狙撃を想定していません。しかも男は8発も発砲しましたが、いずれもトランプ氏の頭を狙っていたことが分かっています。実は人体の中で頭は小さいため当てるのは困難なのです。こうしたことからトランプ氏の暗殺未遂事件の犯人は銃の扱いに関しては素人だったことが分かります」(同・軍事ジャーナリスト)

 一方、ロビンソン容疑者は狩猟用のライフルを使った。アメリカでは狩猟文化が根付いており、普通の愛好家なら300ヤード=約274メートルから狙撃できるだけの技量を身につけるという。

「ロビンソン容疑者は狩猟用のライフルで、300ヤードより短い200ヤード=約180メートルの距離からカーク氏を狙いました。練習熱心な愛好家になれば180メートルの距離は狙撃射撃としては短距離で、それこそスコープ=光学照準器がなくても可能です」(同・軍事ジャーナリスト)

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