福岡県須恵町の中学校で、採用時に偽造した教員免許状の写しを提出したとして逮捕された男が31日、起訴されました。過去に同じ罪で有罪判決を受けたこともあった男。こうした教員免許をめぐる不正を防ぐにはどうすればいいのでしょうか。【ニセ教員免許】発覚のきっかけは性的な発言 なぜ見抜けなかったのか
31日、偽造有印公文書行使の罪で起訴されたのは、福岡県須恵町の町立中学校の補助教員、近藤正仁被告(66)です。
起訴状によりますと、近藤被告はことし1月、採用試験の際に偽造された中学校教諭の免許状の写しを提出した罪に問われています。
警察の調べに対し、容疑を認めていたという近藤被告。捜査関係者によりますと、動機について「教育に携わりたかった」という主旨の供述をしているといいます。
逮捕前、FBSは近藤被告に取材を試みましたが、一切、応じませんでした。
■白野寛太記者
「FBSの者ですが、お話おうかがいできないでしょうか。」
FBSの取材で、近藤被告は過去にも全国各地で教員免許に関連した事件で繰り返し、逮捕されていたことが分かっています。
2013年には、教員免許が失効しているにもかかわらず、返納しないまま埼玉県内の中学校で臨時教員として勤務し逮捕されました。
■白野記者
「近藤被告は埼玉県で逮捕された翌年に、こちらの教育事務所で採用面接を受けたということです。」
近藤被告は2014年には福岡県飯塚市にある筑豊教育事務所でも、偽造した教員免許状の写しを提出したとして逮捕され、有罪判決を受けています。
事務所の職員が近藤被告の不審な点に気付き、警察に相談したことがきっかけでした。
■筑豊教育事務所・杉岡利寛 人事担当班長
「貼ってあった顔写真と、当日に訪れた本人の顔が似ても似つかない。別人だったということのようです。」
驚いたことに当時、近藤被告が教員免許状と一緒に提示した履歴書には、目の前の本人とは別の人物の顔写真が貼られていたといいます。
ただ一方で、提示された教員免許状だけでは偽造を見抜けなかった可能性もあると話します。
■杉岡人事担当班長
「各都道府県の管理ですので、書き方とか、例えば時代によっては縦書きだったり横書きだったり、都道府県、各発行時期によって違っているものもあるので。様式が違うのはむしろ自然というか、特に違和感を持つところではないです。デジタル的に、システム的に確認する方法というのはなくて、目視でやってるような状況。目視でする以外の方法がないという状況です。」
そもそも偽造を想定しておらず、照会するシステムが存在しないのです。
教員免許の制度に詳しい岩田康之教授は、不正を見抜くには発行元への確認が有効だと話します。
■東京学芸大・岩田康之教授
「それぞれ発行した県の教育委員会の発行履歴と照合するのが、一番確かだろうと思います。」
ただ、そのために必要なのは確認しやすい仕組みづくりです。
■岩田教授
「偽造を防ぐというところでいうと、発行元にきちんと照会するという仕組みをつくる。都道府県も発行履歴をデータベース化しておいて、照合があればすぐ対応できる体制をとっておく。」
子どもたちの安全な学校生活を守るために。教育現場の不正を見抜くシステムの整備が求められます。