京都の伝統野菜「九条ねぎ」に“異変” 暑さに弱く夏場の収穫が困難に 産地変更の動き「北海道産九条ねぎ」も誕生

香りと甘味が特徴の京都の伝統野菜「九条ねぎ」。人気の京野菜を巡り、近年、窃盗被害や産地偽装が相次いでいます。■【動画で見る】京都の伝統野菜「九条ねぎ」に“異変”その背景にあるのは夏の厳しい暑さです。暑さに弱い九条ねぎは夏場の収穫量が減っていることなどから需要が供給を上回り、取引価格が高騰。おととしにはこの10年間で過去最高を記録しました。

需要が供給を大きく上回る状況が、窃盗事件などが相次いだ要因の一つとみられています。

一方で、産地を変更する動きも。生産地を京都から北海道や東北に変更したことで、安定した生産に繋がっていると生産者は話します。

伝統野菜にいま何が起きているのか、1000年以上の歴史を持つ伝統野菜に起きる“大きな異変”を徹底取材しました。
1000年以上の歴史を持つ京都の伝統野菜「九条ねぎ」。京都市の九条付近で平安時代から栽培が始まったとされ、「京のブランド産品」にも指定されています。

甘みが強く歯ごたえもいい独特の風味は、ラーメンやうどん、鍋など幅広い料理に合うとして京都の食文化に深く根付いてきました。

しかし近年、この野菜をめぐって深刻な事件が相次いでいます。
2年前、京都の産地近くで大規模な窃盗事件が発生しました。

【記者リポート】「こちらの畝では九条ねぎが根元から刈り取られていて、全部引き抜かれています」

1回で数百キロが刈り取られる被害が周辺でも相次ぎ、少なくとも8件の事件で合計3トン以上のねぎが盗まれました。

警察が防犯カメラの映像などから割り出した容疑者は、”九条ねぎを生産する同業者の男”でした。

なぜ、同じ生産者が盗みにまで手を染めたのか。その背景には、京都を襲う”異常な暑さ”がありました。
九条ねぎの生育適温は15度から25度とされています。

ところが京都市では7月から8月の平均気温が30度前後に達するようになっており、夏場の収穫が年々困難になっています。

被害に遭った農家の男性は「去年は8月、9月の被害がすごい多かった。今年はまだ被害はないが、ここから去年は増えてきたんで、今から僕たちも夜中パトロールしています」と話します。

【九条ねぎ業者】「ここ数年、異常なほど暑い。やっぱり収穫量が減る。重さも軽くなって、葉の枚数も減ってしまう。やり方は毎年試行錯誤してるけど、その試行錯誤が追い付かない、暑さで」

実際、取材日(7月21日)の京都市の最高気温は38.2度。畑の土はひび割れた状態になっていました。

収穫量が激減したことで九条ねぎの取引価格は高騰し、おととしにはこの10年で過去最高を記録しています。

需要が供給を大きく上回る状況が、窃盗事件などが相次いだ要因の一つとみられています。

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