児童性虐待で逮捕、獄中で刺殺…世界的ロックスターの転落人生

ロストプロフェッツ(Lostprophets)のボーカリストとして一世を風靡したイアン・ワトキンスが、現地時間10月11日、服役中の刑務所で襲撃され死亡した。当局は殺人容疑で2人の男を逮捕している。享年48歳。日本でも高い人気を誇り、サマーソニックやフジロックなどの大型フェスにも出演。かつて世界的な成功を収めた彼は、幼児を含む児童への性的虐待で有罪判決を受け、ウェイクフィールド刑務所で29年の刑に服していた。その生涯を振り返る。【動画】イアン・ワトキンスが殺害された、極悪犯が集う刑務所の様子
イアン・ワトキンス(Ian David Karslake Watkins)は1977年7月30日、英国ウェールズのマーサー・ティドフィルに生まれた。後に同ウェールズのポンティプリッドに移り住み、ホーソン高校にて後にバンド仲間となるマイク・ルイスと同級生だった。大学ではグラフィックデザインを専攻し、優等で卒業しているとの経歴も持つ。

1997年、ワトキンスは幼なじみたちと共にオルタナティブ・ロックバンド「ロストプロフェッツ」を地元ポンティプリッドで結成し、リードボーカルを務めた。バンドは2000年から2012年にかけて5枚のアルバムを発表し、全世界で累計350万枚以上の売上を記録、高い人気を博した。「Last Train Home」「Rooftops」といった楽曲がヒットし、英シングルチャートでトップ10入りを果たし、米国のオルタナティブチャートで1位を獲得するなど国際的な成功を収めている。バンドは2012年4月に最後のアルバム『Weapons』をリリースし、同年11月14日にウェールズ・ニューポートで最後のライブ公演を行った。その翌月にワトキンスが逮捕されたことを受け、2013年10月に他のメンバー5人は公式声明でバンドの解散を発表し、15年に及ぶ活動に終止符を打った。
2012年9月21日、南ウェールズ警察がワトキンスの自宅を麻薬捜索した際、複数のコンピューターや携帯電話、記録媒体を押収し、その中に児童虐待に関する画像や動画が保存されているのが発見された。 この捜査をきっかけにワトキンスは児童への性的虐待容疑で逮捕・起訴されることになった。2013年11月、カーディフ刑事法院で行われた公判において、ワトキンス被告(当時36歳)は13件に及ぶ罪状について有罪を認めた。 その内容は自身の女性ファンの生後11か月の乳児に対する強姦未遂、13歳未満の児童への性的暴行、共犯者による児童への性的虐待のほう助、児童ポルノ画像の製造・所持など、耳を疑うような凶悪犯罪の数々であった。裁判官は「これまでに例のないほど非道な犯行」であると厳しく非難し、2013年12月にワトキンスに対し29年の禁錮刑(服役後さらに6年間の保護観察期間を含む)を言い渡した。刑期合計35年にも及ぶ厳罰であり、判決確定後バンドの元メンバー達も「信じがたい所業だ」と声明で失意を表明した。ワトキンスは翌2014年に量刑が重すぎるとして控訴したが棄却されている。

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