日本で外国人が昼間に強盗をしている様子だと示唆する動画が拡散しましたが、誤りです。動画は6月上旬にクウェートの両替所で起きた強盗事件のもので、撮影場所は日本ではありません。
拡散した言説
2026年6月5日、「今、日本で始まってます」「白昼に強盗…」「外国人は何でもあり。」などという文言とともに、店に銃のようなものを持った男が押し入る動画がXで拡散した。
6月10日現在、投稿は3100回以上リポストされ、表示は19.3万件を超える。
投稿には「デマはいかん 2026年6月3日、クウェート・アルシャアブ地区の両替所で起きた武装強盗の防犯カメラ映像だ」という指摘もあるが、「他国でこんな事をする野郎は即日死刑でいい」「受入推進派は全員日本の敵です」など、日本で起きた事件だと受け止めている反応も多いため検証する。
動画の内容は
添付動画は21秒。屋内に銃のようなものを持った人が押し入り、中にいる人達を殴りつけて物色し、紙幣のような物を袋に詰めて持ち去る様子が映っている。
BGMはあるが、声は入っていない。
拡散した動画をGoogleレンズで検索すると、インスタグラムやYouTubeショートなど、複数のプラットフォームで同じ動画が見つかる(例1,2,3)。
例1 https://megalodon.jp/2026-0611-1048-27/https://www.instagram.com:443/reel/DZIbhIzOzZy/
例2 https://megalodon.jp/2026-0611-1049-15/https://www.instagram.com:443/p/DZIWNwgthxw/
例3 https://megalodon.jp/2026-0611-1049-49/https://youtube.com:443/shorts/ftaVIv-ZVN4?si=WRrA8P2Z2l0hsvWa
動画のコメント欄や概要には、いずれも「クウェート」「シャアブ」「両替所」「強盗」という共通の単語が表示される。
これらのキーワードを英語で検索すると、複数の記事が表示される。
アラビア湾岸地域の英字紙Kwait Timesは2026年6月3日に「クウェートの治安当局 武装強盗の容疑者を逮捕」という記事を公開している。記事は、クウェートのアル・シャアブ地区の両替所で、約2万1000クウェート・ディナールが強奪される事件が起きて、短期間で治安当局が容疑者を拘束したと報じている。
この記事の添付画像が、拡散した動画の店内や人物と一致する(Kuwait Times.”Security officers arrest armed robbery suspect”2026年6月3日)。
中東のフィリピン人向けメディアThe Filipino Timesは、6月7日に「クウェートの両替所の強盗容疑でフィリピン人が逮捕」という記事を公開している。記事は、クウェート当局が、アル・シャアブ地区の両替所の強盗容疑で、フィリピン国籍の容疑者を逮捕したと伝えており、記事の添付画像が拡散した動画と一致する(The Filipino Times”Filipino arrested over alleged robbery of money exchange firm in Kuwait”)。
つまり、拡散した動画は日本で外国人が強盗をしている動画ではなく、6月上旬にクウェートで起きた強盗事件の動画だ。