警察官などを装って金銭をだまし取る「ニセ警察詐欺」を巡り、福島県内で高齢者宅に偽の逮捕状が入ったレターパックが郵送される新たな手口が確認されている。17日までに3件の相談があり、被害には至っていないものの、全国では同様の手口で現金をだまし取られたケースもある。県警は「警察官が電話で逮捕すると伝えたり、逮捕状を郵送したりすることはない」と注意を呼びかけている。
県警生活安全企画課によると、県内では今月13~17日に伊達署管内で1件、郡山北署管内で2件の相談が寄せられた。手口は、警察官を名乗る人物から「あなたを逮捕する」と国際電話の番号などから電話があり、その後、自宅に偽の逮捕状が郵送され、ポストに投函(とうかん)されるという流れだ。
いずれの高齢者も身に覚えがなく、警察に相談したため被害は免れた。ただ、三重県では同様の手口で金銭を要求され、現金350万円をだまし取られる被害が発生しており、同課は「県内のケースでも郵送後に何らかの方法で金銭を要求された可能性は高い」と警鐘を鳴らす。
県警は17日、県内の高齢者宅に実際に届いた偽の逮捕状を公表した。偽の逮捕状には受け取った高齢者の実名のほか、一部間違いはあるが、ほぼ一致する住所や生年月日が記されていた。ただ、逮捕された容疑者を連れて行く「引致すべき場所」の欄には、県外の地名が付いた実在しない警察署名が記載されていた。
同課は「本物の逮捕状に非常に似ており、一般の人ならだまされる可能性がある」と指摘。ポリスメールなどを使って県民に周知している。
県警生活安全企画課の津田智宏調査官に、警察官を名乗る「ニセ警察詐欺」被害を防ぐポイントを聞いた。
ー偽の警察官を見破るポイントは。
「本物の警察官は逮捕状を郵送したり、事前に電話で逮捕する旨を告げたりしない。また、金銭やキャッシュカードの提出を突然求めたり、交流サイト(SNS)のビデオ通話を使って警察手帳や逮捕状を見せたりすることもない」
ー偽の逮捕状が届いた3件の中には、事前に警察官を名乗る人物から国際電話番号で電話があった。
「特殊詐欺は、国際電話番号が悪用されるケースが多い。利用する電話が固定電話の場合は『国際不取扱受付センター』に申請したり、スマートフォンの場合は警察庁推奨のアプリをダウンロードすることで、国際電話番号からの着信を止めることができる」
ー偽の逮捕状には受取人の実名や住所、生年月日が書かれていた。
「電話で個人情報を教えたり、非正規のサイトやアプリに安易に個人情報を入力したりしないよう気を付けてほしい」