長崎県警で女性初の警察署副署長「モデルケースの一つを示すことで女性警察官を勇気づけられたら」

長崎県警大浦署副署長の岩本茜さん(48)は、県警で初めてとなる女性の警察署副署長だ。署長を補佐しながら業務全体を統括する重要ポストに登用されて約半年。警察組織における女性のあり方などを聞いた。(徳永真子)【写真】自衛隊で女性初の将、近藤奈津枝海将「学ぶ意欲と謙虚な姿勢あれば結果は出る」…母校・山口大で特別講演会
――3月の辞令で、長崎署の相川友理子さんとともに女性初の副署長に登用された。どう受け止めたか。
 「驚いたが、副署長の職務を担えるよう努力しようと前向きに考えた。警察組織はまだまだ男性が多い。自分がキャリアのモデルケースの一つを示すことで、女性警察官を勇気づけられたらいいと思った」
――副署長としてどのような仕事をしているのか。
 「事件事故の捜査方針や逮捕状の請求などについて決裁したり、県警本部への連絡調整役になったりしている。報道各社の取材対応も担当している」
――警察官を志したきっかけは。
 「女性としては珍しく工学部出身で、就職氷河期もあって仕事選びが難しかった。そんな中、偶然手に取った他県警のパンフレットにあった『行ってきますと言って、ただいまと帰ってくる。当たり前の日常を支える力になる』という言葉が胸に響き、警察官を目指した」
――女性ならではの苦労はあったか。
 「2004年に長女を、08年に長男を出産し、産前産後休暇・育児休暇を1年ほど取得した。夫も警察官で忙しく、母や祖母が保育園の送り迎えなどを手伝ってくれて、想像していたような苦労はあまりなかった」
――職場の理解もあったのか。
 「鑑識課に所属していた時、事件が発生しても周囲の配慮で連絡が来なかったことがあった。報道で事件を知り、夫や実家、保育園に頼って出勤しようと思ったが、預けることができず途方に暮れた。周囲に申し訳なく、警察官を続けられないかもしれないと思った。それでも上司に『無理はせず、できる時に仕事をすればいい』と言ってもらった」
――大浦署にも女性警察官がいる。
 「10月に署内で女性だけの集まりを昼休みに開催し、15人ほどと情報交換した。生理中の業務の大変さなど、いろんな声を聞くことができた。副署長として、自分には現状を改善する使命があると感じた」

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