『放送局占拠』はシリーズ集大成 “時間軸”や『潜入兄妹』との繋がりなど衝撃展開を総括

『占拠』シリーズ第3弾となる櫻井翔主演のドラマ『放送局占拠』(日本テレビ系)が、9月20日にいよいよ最終回を迎える。今作もありえない展開の連続が繰り広げられ、シリーズファンの期待を超えてくる集大成とも言うべき作品となった。最終回を前に『放送局占拠』の予想外だったシーンを振り返ってみたい。【写真】『放送局占拠』最終回カット(4枚)
まずは何と言っても時間軸のトリック。今作の最大の衝撃の一つが、武装集団「妖」のリーダーである般若の正体が、武蔵三郎(櫻井翔)の妻・裕子(比嘉愛未)の弟で、妖に拉致されたと思われていた伊吹裕志刑事(加藤清史郎)だったこと。今回も武蔵家の身内の犯行だったのかと、正体考察が激論された視聴者以上に武蔵夫婦にとって驚愕の真実だったことは置いておいて、予想外だったのがそれまでの経緯。初回で妖がテレビ日本を占拠するのと同時に、テレビ局を警備していた伊吹が拉致され、前作で脱獄した『大病院占拠』(日本テレビ系)での武装集団「百鬼夜行」のリーダー・青鬼/大和耕一(菊池風磨)が登場し、青鬼の後継者を育てるべく伊吹の閉ざした闇を覚醒させようといろいろと仕掛けていた。これが占拠事件と同時進行の話のように見せて、実は伊吹が般若になるきっかけの3カ月前の前日談だったという時間差に驚かされた。途中からは妖集団の結成ストーリーだと予想されたが、それでも最後まで半信半疑で、大和が伊吹に「青鬼の後継者を育てることです」と目的を告げたことでジャブが入り、般若のマスクの下から伊吹が登場したことで、大和パートは過去の時間軸だったと確信した瞬間は鳥肌もの。

 大和に関しては、初回から物語の中心として登場したのは予想外。妖から追放され、冷凍庫に監禁されている展開も予想外で、菊池風磨が演じる大和は人気キャラなので死ぬことはないと思いつつ、後継者を育てるなどのセリフから死亡フラグが立っていたので、心肺停止シーンは本当に亡くなったかと思わされた。また武蔵と共闘して凍死フェイクを行うというのも『占拠』シリーズファン待望の裏切り。打倒伊吹と傀儡子の真相解明にタッグを組んだ2人だが、第9話のラストで武蔵の首に大和がカッターを突きつけるシーンで終わったことで、これは期待通りの裏切りなのか、もしくはフェイクなのか? また伊吹と大和はまだ繋がっているのかとさえ思わせる。ただ、奄美と傀儡子につながる決定的な証拠を見つけた武蔵は、伊吹のリクエスト通り時間内に答えてしまうと大和が危惧する「大勢の命を奪おうとしている」という伊吹が仕掛けた「最大の装置」が発動してしまうので、今の大和を信じるなら伊吹の計画を思い通りにさせないためにも力づくで武蔵を止めたのではないだろうか。

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