福島県会津若松市のパチンコ店から強盗を装った男らが現金約2668万円を盗んだ事件で、8月に逮捕された実行役と共謀したとして、盗みと建造物侵入の疑いで会津若松署に逮捕された東京都豊島区、会社役員の男(25)と宮城県名取市、無職の男(22)が実行役の男らに対し、事件への勧誘や指示をしていたとみられることが18日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、今回の事件で逮捕されたグループのメンバーはそれぞれ複数の系統で指示を受けていたとみられる。逮捕された計8人の中には面識のある者同士もいるほか、闇バイトに応募した可能性がある者もいるという。
25歳男と22歳男が自身のスマートフォンを手放したり、連絡の履歴を消去したりするなどの証拠隠滅を図っていたことも捜査関係者への取材で判明した。
実行役3人のうち2人は事件後、関東方面へ移動。このうち1人は、盗品等運搬の疑いで逮捕された埼玉県春日部市、会社員の男(20)と都内で合流した。組織犯罪処罰法違反と盗品等運搬の疑いで逮捕された東京都世田谷区、会社員の男(39)と東京都足立区、会社員の男(33)に盗んだ現金を何らかの方法で渡したという。
県警は8人が匿名・流動型犯罪グループ(通称・トクリュウ)とみて調べている。会津若松署は18日、20歳男、39歳男、33歳男の3容疑者を送検した。
事件を巡っては、8月12日未明にパチンコ店に侵入し、現金約2668万円を盗んだとして、強盗役の専門学校生の男=当時(19)、桑折町=が窃盗と建造物侵入の非行内容で福島家裁に送致され、運転手役の男(22)=宮城県多賀城市=と当時パチンコ店従業員で専門学校生を店に招き入れた男(23)=会津美里町=が窃盗と建造物侵入の罪で起訴されている。