「教え方が上手じゃない先生に当たった……」そんな不運が、子どもの知的好奇心を奪っているとしたら。【画像】令和の高校生が「納得できない」部活ルールといえば『バカ親につけるクスリ』(堀江貴文著)は、実業家・堀江貴文氏が現在の硬直した学校教育制度に鋭く切り込み、パーソナライズされた現代社会の中で本当に必要な教育とは何かを“バカ親”に問いかける一冊。
今回は本書から一部抜粋し、多くの子どもたちが直面する「教師ガチャ」の問題点と、その根本的な解決策となり得る「オンライン授業」の大きな可能性について解説する。
オンライン授業のメリットとして、教えるのが上手な教師の「いい授業」を、1クラスの範囲を超えて広く届けることができるという点が挙げられる。各教科において誰の授業を受けるのかを選べるようにすれば、教え方が絶望的に悪い教師は淘汰(とうた)される。
こうすれば、ハズレの教師に当たってしまうという「教師ガチャ」から子どもたちは解放される上に、近年の教師不足という学校側の問題も解消される。これが、オンライン授業の2つ目と3つ目のメリットである。
教師不足だからといって、一部に動きがあるように教員採用選考試験のハードルを下げるのは論外だ。力不足の教師を増やしてしまっては、「教師ガチャ」でハズレを引く不幸な子どもが増えるだけで、何の解決にもならないばかりか害悪である。
ある科目を嫌いになった理由としてよく挙げられるのは、「教え方が悪い先生に当たってしまったから」ではないだろうか?
本来、新たなことを学び知識を身につけるというのは、誰にとっても楽しくわくわくすることのはずだ。にもかかわらず、子どもが特定の科目、ひいては勉強そのものが嫌いになるのは、ほとんどの場合子ども自身のせいではなく、教え方の下手な教師のせいだ。
子どもの知的好奇心は、考える力やクリエイティビティの基盤であり、長じてからの独創性や生産性に直結する。子どもの知的好奇心を削いではならない。だからこそ、教師の質を保つことは非常に重要なのだ。