石田親一容疑者《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折

勤務する塾の女子生徒に対して不同意わいせつ行為をしたとして、9月14日に石田親一容疑者(45)が逮捕された。女子生徒は当時15歳で、容疑者からマンツーマンで指導を受けていたとみられている。講師の立場を利用した卑劣な犯行に、SNS上では厳しい批判が相次いだ。【前後編の後編。前編から読む】【写真】石田容疑者の部屋「本棚には哲学書、大の趣味だったギターも」
母親の証言によれば、男は逮捕前、「(被害者とは)普段から仲良いから。本人も嫌がらなかったしやっちゃった」と話していたというが、警察に対しても同じように供述しているようだ。全国紙社会部記者が語る。

「容疑者は動機について、『体にたまたま手が触れた時に、生徒がなにも言わなかったので大丈夫だと思い、行為がエスカレートしてしまった』『3月頃からこれまでに10回くらい触った』と述べている。

 被害者は小学生の頃から石田容疑者の授業を受けており、関係を気にしてか誰にも相談できなかったといいます。最終的にこの女子生徒はわいせつ行為に耐えきれず6月にカウンセラーに相談し、犯行が発覚した」

 冒頭の母親いわく「ふつうの子だった」という容疑者。生徒に信頼される講師から一転、性犯罪者に堕ちたこの男は、いったいどんな人生を歩んできたのか。石田容疑者の母親が話す。
「息子は中央大学の夜間部に通って、法律を勉強していました。最終的に卒業できなかったんだけど、本当は弁護士とかを目指していたんです。結局その夢は叶わず、2005年から続けていた塾講師のアルバイトをそのまま続けて、10年くらい前に正社員になったの」

 取材中、この母親は容疑者が生活していた部屋を見せてくれた。哲学書や法律関係の書籍がびっしり並んだ本棚やステレオ、CDなどが整然と並んでいる。部屋の隅にエレキギターが2本置かれていたのも印象的だった。

「音楽が趣味でした。ギターは押し入れの中にも何本かありますよ。ギターが好きすぎて、高校は軽音部があるところをわざわざ選んだくらいです。頭はそこそこよかったんですけど、高校では勉強もしないで音楽ばっかりやってまして……。いざ大学受験となって、遅れちゃった。3年くらい浪人したのかな。それでやむなく夜間部に行ったの」(同前)

 浪人に中退と、学生時代に挫折感があったのだろうか。また女性関係でも苦労があったのだという。

「27歳のときに『真剣に結婚をしようとしている人がいる』と言っていました。でも、ちょうど父親が病気で倒れたりして……。あちらも介護とか、将来のことを考えたんでしょうね。最終的にむこうから『結婚はあきらめよう』と告げられたみたいです。気の毒だけど、そこから彼女はいませんでした」

 前編のとおり、逮捕前に容疑者は任意の取り調べを受けていた。逮捕されるまでは、なにかを諦めたように落ち着いた様子だったという。

「9月1日に警察署から帰ってきたとき、『もう法律家は無理だね』と声をかけたんです。すると息子は笑いながら『そうだね』とだけ呟いた。

 最後に会ったのは逮捕された日曜日(9月14日)。家を出る前に立ち止まって『ちょっと言ってくるね』と寂しそうに言っていました。私はいつもどおり、『行ってらっしゃい』とだけ返しました。『こんなことになって申し訳ない』とは言っていましたけど、私も同じ気持ちです。ただただ、被害者の方に申し訳ないとしか言いようがない。親一はバカ息子です」

 長年指導してきた女子生徒を傷つけ、実の母親の信頼まで裏切った石田容疑者。犯した行為の重さを認め、これから罪に向き合っていくことになるだろう。

(了)

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