1981年、ホンダのコンパクトカー「シティ」のトランクに積めるバイクとして誕生した「モトコンポ」。車体を四角い箱型に折りたためるという前代未聞のギミックを備え、「4輪+2輪=6輪生活」という斬新なライフスタイルを提案した。発売当時は時代を先取りしすぎたコンセプトだったが、後にメディアで取り上げられたことで人気が爆発。生産終了から40年以上が経過した現在も、その愛くるしいデザインとメカニカルな魅力で熱狂的なファンを魅了し続けている。【写真】→「45年も前にこんなこと考えた人、エライ!」クルマと“合体⁉︎”する折りたたみバイクって…、今見ても斬新!
ホンダが1981年に発売した極めてユニークな50ccの折りたたみ式原付スクーター「モトコンポ」。このバイクは、同時期に登場したコンパクトカー「初代シティ」のトランクに積載することを前提に開発された「トランクバイク」である。自動車の四輪とバイクの二輪を組み合わせた「六輪生活」という、これまでの常識の枠に捉われない全く新しいライフスタイルを提案した画期的なものであった。
<写真キャプション>
超小型サイズを実現するために、足回りも極限までコンパクトに設計。前後ともに8インチ(2.50-8)という非常に小さなタイヤを装着、フロントはテレスコピック式、リアはスイングアーム式と一応バイクの基本構造を採用しているが、ストローク量が非常に短く、路面の段差やギャップの衝撃はダイレクトに伝わ理、かなりピーキーな乗り心地であった。
<写真キャプション>
トップカバーを開けると、左右のハンドルが車体内部にストンと落ち込むように収納される。シートもロックを外すことで、同じく車体内部に押し込むことができ、完全にフラットな状態となる。また、足を乗せるステップも、車体側面にピッタリと折りたたむ構造となっていた。
同時開発されたシティは、この斬新なコンセプトバイクを搭載するため、車体はまるで長方形の箱のような、直線的かつコンパクトなデザインを採用した。タイヤを四隅に追いやり、全高を思い切って高めた、寸詰まりなプロポーションの2BOX。背を高め、乗員をアップライトに座らせることで空間効率を高める手法は、今日のハイト系軽自動車では常識だが、当時は誰もが驚くコロンブスの卵的な「発明」と言えた。