北九州市若松区で2001年6月、主婦関岡晴美さん(当時34歳)が自宅で刺殺された未解決事件は、29日で発生から25年となる。関岡さんは胸や背中を複数回刺され、うち1か所は心臓を貫通していたことが捜査関係者への取材でわかった。「何か行動しないと晴美に申し訳ない」。娘の命を突然奪われた永野弘子さん(82)は、今年も命日に街頭で情報を募る。【写真】殺害された関岡晴美さん
「犯人が逮捕される日まで、私は死ねない」。関岡晴美さんの母・永野弘子さんは今月上旬、関岡さんの自宅で、2人の孫と幸せそうに笑う娘の写真を見つめながら静かに語った。
25年前のあの日、車で移動中、激しく動揺した様子の娘の夫から連絡を受けた。娘の家に着くと規制線が張られ、警察官から「入らない方が良い」と制止された。娘は亡くなったと察した。
けんかもしたことがない母娘だった。毎週のように一緒に買い物に出かけ、周囲から「双子みたいね」と笑われることもあった。
葬儀の際、自身から離れない2人の孫たちの姿に、母親代わりとなることを決めた。「ママとの思い出がある家を離れたくない」という孫娘の思いを尊重し、娘の家に移り住んで2人を育て上げた。優しく真っすぐに成長する孫たちの姿が唯一の救いだった。
事件を風化させたくないと、約10年前から名前と顔を公表し、講演やチラシ配りを通じて情報提供を呼びかけている。
犯人への怒りは消えない。「晴美、お母さん頑張るからね。天国であなたに笑顔で会えるように」。最愛の娘に、そう誓っている。