ガラガラで人がいない。空き区画だらけ。BGMだけが虚しく響いている――。日本各地に、そんな「廃墟モール」が存在する。
かつて繁栄した商業施設は、なぜ廃墟になってしまったのか? 理由を探ると、7つの要因が見えてきた――この連載では、大手ショッピングモール会社での勤務歴を持ち、プライベートでも600以上のモールを巡ったライターの坪川うたさんが現地を実際に訪れてリポート。廃墟モールが生まれる理由をひもといていく。【画像23枚】なぜこれで人が来ると思った…茨城・千葉の県境にある「2つの廃墟モール」の現在の様子
前編では、テナントの撤退が相次いだのちに閉店し、建物が放置されてきた茨城県潮来市の「アイモア」の現状をリポートした。そして廃墟化した要因は、①競合施設の存在、⑥運営会社の破綻であると結論付けた。
「アイモア」は茨城県と千葉県の県境に位置している。この県境付近で「アイモア」と同時期にオープンし、廃墟化しているモールがもうひとつある。千葉県香取市の「小見川アピオ」だ。
■空き区画だらけの「小見川アピオ」
「小見川アピオ」は、JR小見川駅から徒歩約25分の場所に位置している。2006年3月に佐原市、小見川町、山田町、栗源町の1市3町が合併して香取市となるまで、小見川町だったエリアだ。
田舎の風景に、三角屋根でカラフルな海外風の建物が現れる。「小見川アピオ」は、アメリカダラスの「タウンイーストモール」をモデルにしたといわれている。
中に入ると、ガランとした巨大な空き区画が目に飛び込んでくる。入り口やフロアガイドには「フードコート」の文字があるが、その場所は一面が白い幕で覆われている。
小さなゲームセンターや書店が営業しているものの、人の姿はまばら。一部は2階建てになっているが、階段には関係者以外立ち入り禁止と書かれている。
ただし、施設全体に人がいないわけではない。スーパーセンタートライアルとダイソーが出店しており、この2店舗の客入りは十分な様子だ。
■「アイモア」と同じ地元主導型ショッピングセンター
「小見川アピオ」は県会議員と地元有志が共同で開発し、1991年3月にオープンした。「アイモア」と同じく地元主導型ショッピングセンターである。