“垢BAN超大国”中国のSNS規制最新事情。誹謗中傷はもちろん、アダルト、iPhone、無気力、子育て投稿……。最大で年間13億件のアカウント停止も!

日本や欧米諸国のSNSで定期的に行なわれるアカウントの一斉停止。一方、中国では最大で年間13億件が”垢BAN”されるという国家規模の規制に! その最新事情を中国IT、経済に精通するジャーナリストの高口康太さんが解説します!【写真】「違法AI摘発」で大量垢BANが発生したワンクリック脱衣AIほか* * *

【〝春の垢BAN祭り〟も中国は桁違い】
YouTube、インスタやTikTok、NoteにMyFans……副業レベルまで含めると、ネットで稼ぐ人は今や珍しい存在ではない。一般社団法人クリエイターエコノミー協会の2022年の推計では、日本でネットでの活動を通して収入を得たクリエーターは約500万人に達している。

その収入源が一瞬で消滅する――それが〝垢BAN〟こと、プラットフォーム企業によるアカウントの停止だ。今年も〝春の垢BAN祭り〟でXの大量凍結が話題に。YouTubeでも大食い系NG、子供ネタに警告などの規制が入った。

そんな垢BAN自体は世界中どこにでもある話だが、独自の規制と物量で世界をリードするのが中国。その奇妙な実情を紹介したい。

【国家的垢BAN、清朗行動がヤバい!】

ネット管理を担当する中国国家インターネット情報弁公室(CAC)は、休むことなくネット浄化作戦「清朗行動」を実施している。

今年2月の旧正月対策では「子育てしんどい」など少子化助長の書き込み、AI動画による再生数稼ぎなどを大粛清し、3万9000アカウントを「処分」した。

その後、第2弾の粛清「違法AI摘発」も始まった。他人の成り済まし、虚偽のフォロワー集め、エロチャットやワンクリック脱衣AIが主なターゲットだ。

そんな国家的垢BAN祭りで伝説となっているのが2021年。なんと13億4000万アカウントが「処分」された。すべてがバンではなく、一定期間の書き込み禁止などの措置も含まれるとはいえ、圧倒的な〝量〟は衝撃的だ。

なお、中国の垢BANは政府の「処分」だけではない。アカウントは存在するが、どのユーザーにも投稿が表示されないシャドウバン(表示制限)はカジュアルに乱発されている。

「中国経済の先行きが不安との記事を書いたら、プラットフォームから審査中との警告が。即修正すればよかったんですが、迷っているうちにシャドウバンが発動してアクセスは10分の1以下に激減。当然収入も減りました」

経済インフルエンサーの王さん(20代、男性)は嘆く。シャドウバンはプラットフォーム企業が独自に判断するといい、政府に怒られてから「処分」するのではなく、危ないコンテンツは先回りして目立たないようシャドウバンしておくのが中国流なのだとか。

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