不動産取引をめぐる21億円の横領事件で罪に問われた、不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長・山岸忍さんが後の裁判で無罪となった冤罪事件。■【動画で見る】取り調べの実態はこの事件で、当時大阪地検特捜部に所属していた検察官・田渕大輔被告は、山岸さんの元部下の取り調べで、机を叩いた上、大声で「検察なめんなよ」と罵倒し続けたほか、「大罪人」などと脅迫して苦痛を与えた「特別公務員暴行陵虐」の罪に問われています。
こうした取り調べを受けた元部下が、山岸さんが関与していたと嘘のを供述したことが、山岸さんが逮捕・起訴される柱となっていました。
そしてきょう(7月10日)始まった刑事裁判で、田渕被告は無罪を主張しました。
山岸さんは、田渕被告の威圧的な取り調べを受けた元部下の嘘の供述が証拠の柱となって、逮捕・起訴されていました。
無罪が確定して山岸さんが国に対して賠償を求めて起こした国家賠償請求訴訟で、その取り調べの実態が明らかになります。
(以下、取り調べを記録した録画・録音より)
<田渕被告:自分の顔のあたりまで振り上げ、振り下ろし手の平で机を1回たたく>
【田渕被告】「嘘だろ!今のが嘘じゃなかったらいったい何が嘘なんですか!」
【田渕被告】「命かけてるんだよ!検察なめんなよ!命かけてるんだよ、私は!」
また別の日には次のような発言がありました。
【田渕被告】「なんで、そんなことしたの。それ何か理由があります?それはもう自分の手柄が欲しいあまりですか。そうだとしたらあなたは、プレサンスの評判を貶めた大罪人ですよ」
【田渕被告】「会社が非常な営業損害を受けたとか、株価が下がったとかいうことを受けたとしたら、あなたはその損害を賠償できます?10億、20億じゃすまないですよね。それを背負う覚悟で今、話をしていますか」
山岸さんはこうした取り調べが「特別公務員暴行陵虐罪」に当たるとして、田渕被告を刑事告発しましたが、大阪地検は不起訴処分としていました。
そこで山岸さんは裁判所に対して、“起訴”を求める「付審判請求」を行いました。
大阪地裁は陵虐行為があったといえるが起訴するまでのことではない、として請求を認めませんでしたが、山岸さんの不服申し立てを受けた大阪高裁は、地裁の決定を取り消し、請求を認めました。
それによって田渕被告が“起訴”され、今回の刑事裁判が開かれることが決まっていました。