栃木県上三川(かみのかわ)町の会社役員男性宅で親子3人が死傷した強盗殺人事件で、現場の指示役とされる竹前海斗容疑者(28)(強盗殺人容疑で逮捕)が闇バイトの募集に応じていたとみられることが捜査関係者への取材でわかった。その後、面識のあった高校生に実行役を集めさせたとみられるという。14日の事件発生から21日で1週間。県警は「匿名・流動型犯罪グループ(匿流(トクリュウ))」による事件との見方を強め、全容解明を急ぐ。
事件では、指示役とみられる竹前容疑者と妻の美結容疑者(25)、実行役とされる相模原市と川崎市のいずれも16歳の男子高校生4人の計6人が強盗殺人容疑で逮捕された。
捜査関係者によると、2番目に逮捕された相模原市の高校生は事件前から夫婦と面識があったとみられ、県警は闇バイトに応募した竹前容疑者がこの高校生に仲間を集めさせたとみている。夫婦は事件当日、栃木県内の事件現場とは別の場所から、高校生らにスマートフォンのアプリで通話しながら指示を出していた。
被害者宅周辺では4月中旬から、不審車両が相次いで目撃されていた。事件8日前の5月6日には通報で駆けつけた警察官が不審な車を発見。盗まれたナンバープレートを付けていたため、乗っていた茨城県八千代町の職業不詳の男(41)を盗品等保管容疑で7日に逮捕した。
男は調べに「闇バイトに応募した」と話しているという。乗っていた車からは目出し帽なども見つかり、強盗殺人事件を起こした高校生らとは別グループの実行役とみられる。
上三川町外にある被害者の次男宅では4月上旬に窃盗事件があった。県警は貴金属とともに盗まれた書類から被害者宅の情報がトクリュウに流出したとみている。渡辺容疑者が逮捕されたことで、今回の事件のグループが組織され、被害者宅が再び狙われた可能性があるとみて調べている。
現場の指示役として逮捕された竹前海斗(28)、妻の美結(25)の両容疑者には、生後7か月の長女がいた。捜査関係者によると、2人は事件当日も長女を連れて栃木県に行き、実行役の男子高校生に指示を出したとみられる。