両被告刑務所で同房だった暴力団員ら2人、2週間で違法薬物取引99回…弁護側「取引成立は57回」主張

覚醒剤の密売を繰り返していたとして逮捕・起訴された暴力団員らの男2人の裁判員裁判の初公判が18日、甲府地裁(西野牧子裁判長)であった。公判では男らが2週間程の期間で、山梨県内などで99回もの覚醒剤取引を行っていたことが明らかにされた。取引は県内の大手スーパーやコンビニ店などで行われていたといい、県内でも危険な薬物犯罪が身近に潜んでいる実態が浮き彫りとなった。(前田智貴、次井航介)
麻薬特例法違反や覚醒剤取締法違反などに問われたのは、指定暴力団稲川会山梨一家組員の男(55)(甲府市国母)、無職男(56)(同市国母)の両被告。
起訴状などによると、両被告は仲間と共謀して2025年1月以降、笛吹市などで、男性らに覚醒剤などを有償で譲り渡すなどしたとされる。
この事件では、両被告らから覚醒剤を買ったとして、県内を中心に17人が覚醒剤取締法違反(所持)容疑などで摘発されている。
検察側の冒頭陳述などによると、両被告は19~21年、府中刑務所(東京都府中市)に服役していた際に同房となったことで知り合った。
出所後の24年10~12月頃、覚醒剤の密売を行っていた組員男に対して無職男が、「手伝わせてほしい」と依頼し、2人で密売をするようになったという。
2人は覚醒剤を0・2グラムずつビニール袋に小分けにして販売しており、値段は1袋1万円。25年1月下旬から2月上旬の2週間程度で、少なくとも99回の違法薬物の取引を行い、取引額は計124万円に上っていたとも指摘された。
覚醒剤の仕入れや管理は組員男が担い、客とやりとりして取引場所を決めていたのが無職男だった。客から電話で「ガンコロ(覚醒剤の隠語)2つ」などと注文を受けると、笛吹市や甲府市などの大手スーパーやコンビニ店の駐車場などに無職男が赴き、軽乗用車の中などで売買していたという。
この事件では約160グラムの覚醒剤が県警に押収されているが、証人尋問では、捜査に携わった捜査員が出廷し、「(押収した覚醒剤は)今までの捜査経験の中では相当に多い量だった」などと証言した。

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