北越高校男子ソフトテニス部の生徒を乗せたマイクロバスが福島県郡山市の磐越自動車道で起こした死傷事故で、バスを手配した五泉市のバス会社「蒲原鉄道」の関係者が読売新聞の取材に応じ、約25年にわたる同校と同社の関係について証言した。
同社関係者によると、両者の関係は2000年頃から始まった。同校では当時、部活動の遠征での移動は顧問らがレンタカーを運転していたが、同年頃から同社がバスと運転手の手配をするようになった。
今回の事故を起こしたバスは同社が手配したレンタカーで、事業用の「緑ナンバー」ではなかった。このため、福島県警や国土交通省は白ナンバーのバスで有償送迎を行う違法な「白バス行為」にあたるかを調べている。
同社関係者は、当時の同社幹部が社内で「レンタカーの手配は問題ないけど、運転手を手配すると法令違反になるからするな」と指示していたと明らかにした。
同社にとって同校は、2023年度の途中まで同校のスクールバスの運行を請け負うなど重要な取引相手だった。「ずっと築き上げたものを潰すわけにはいかないというプレッシャーはあったはずだ」。同社関係者は、社内の担当者が置かれた立場をそう推し量った。
福島県郡山市の磐越道で起きた6日のバス事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で逮捕された無職の男(68)は、事故の5日前にも県内の高速道路で交通事故を起こしていた。車の修理を請け負った自動車整備会社の男性(73)が読売新聞の取材に応じた。
男性によると、男とは15年来の付き合いだが、最近は動作が遅く、「瞬間的な行動はできない」様子だった。ここ2か月間で4、5回ほど立て続けに事故を起こしており、今月1日の事故では男性が手配した代車が破損した。
事故後、男からは「代車を返したい。それで免許証を返納する」と伝えられたという。男性は「子どもたちを乗せて何百キロも走ると知っていれば、そんな仕事は断るように説得した。止められた事故なのに……」と言葉を詰まらせた。