東京商工リサーチは、企業を対象に「退職代行」に関する調査を実施した。その結果、2024年1月以降に「退職代行」を利用した退職があった企業は8.7%で、前回調査(2025年6月)から1.5ポイント増加した。【画像】どんな人が利用した? 退職代行を利用した人を見る(7枚)規模別では、大企業の21.3%に対し、中小企業は7.8%で、大企業は中小企業の2.7倍となった。東京商工リサーチは「大企業で退職代行の利用が多いのは、退職手続きが整備され、退職代行でもしがらみなく退職しやすい心理が働いているとみられる」とコメントした。
退職代行を利用した従業員の退職があった企業を業種別(母数10社以上)にみると、最多は「宿泊業」の24.1%。以下「その他の事業サービス業」(19.4%)、「輸送用機械器具製造業」(18.9%)、「物品賃貸業」(18.0%)が続いた。
「退職代行」業者から連絡があった場合の対応は、「業者を間に挟んで、従業員との退職手続きを進める」が41.3%が最多。次いで「非弁行為が含まれる可能性があるため取り合わない」(30.4%)、「業者からの連絡内容に従う」(28.2%)が続いた。
規模別にみると、大企業では「業者を間に挟んで、従業員との退職手続きを進める」、中小企業では「非弁行為が含まれる可能性があるため取り合わない」の割合が高かった。
2026年2月、大手「退職代行」業者の代表らが弁護士法違反の疑いで逮捕された。この事件以降の変化については「『退職代行』業者からの連絡は多くなく、比較できない」が60.8%、「特に変化はない」が37.7%だった。
退職代行業者からの通知内容は「退職意思の取次のみだった」が66.6%で最多。以下「未消化の有給休暇の取り扱い」(18.7%)、「退職日の交渉」(17.2%)が続いた。
採用(選考)活動において、求職者の「退職代行」利用歴の影響を聞いた。最も多かったのは「利用歴が分かった場合、採用に慎重になる」(49.3%)。次いで「利用歴が分かった場合、採用しない」(26.0%)、「利用歴は採用に影響しない」(23.7%)、「利用歴が分かったら、採用に積極的になる」(0.8%)が続いた。
インターネットによる調査で、対象は6425社(大企業445社、中小企業5980社)。調査期間は3月31日~4月7日。