NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」が好調だ。視聴率は初回13・5%を皮切りに、直近の第5話(2月1日放送)12・5%までただの一度も12%を割っていない(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)。やはり戦国時代は強かった。【写真を見る】ジャニーズに入れそう? “目がクリクリでかわいらしかった”幼少期を感じさせる「仲野太賀」***
昨年の大河「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」は初回12・6%、第5話10・6%、平均9・5%。一昨年の「光る君へ」は初回12・7%、第5話11・7%、平均10・7%だった。民放プロデューサーは言う。
「『べらぼう』は江戸時代中期のメディア王・蔦屋重三郎(横浜流星)、『光る君へ』は平安時代中期に『源氏物語』を執筆した紫式部(吉高由里子)を描きました。どちらも文化・芸術系の主人公ですから、合戦シーンはありません。今や『国宝』俳優として人気の横浜や中堅女優ナンバーワンの吉高をもってしても苦戦せざるを得ませんでした」
むしろ、平安時代の「光る君へ」が平均10%超だったのは驚きでもあった。
「昔から大河の王道は合戦、戦いです。数字がいいのは源平モノ、信長・秀吉・家康の戦国モノ、赤穂浪士、龍馬や新選組の幕末維新モノと決まっていますからね」
その点、「豊臣兄弟!」はタイトルからも明らかなように舞台は戦国時代末期。織田信長(小栗旬)、豊臣秀吉(池松壮亮)、徳川家康(松下洸平)の三英傑の揃い踏みで、ここに秀吉の弟・秀長(仲野太賀)が主役に加わった。
「脚本は『半沢直樹』を筆頭に『下町ロケット』『陸王』『VIVANT』(共同脚本)などTBSの日曜劇場を多く手がける八津弘幸さんですから、明日から仕事や学校がある日曜夜の視聴者の心理をよくつかんでいると思います」
豊臣秀長を大河史上初めて主役に持ってきたことはもちろんだが、血を見ることが嫌いで知将のイメージが強い兄・秀吉が第1話で間者(勝村政信)を切り捨ててしまう武闘派として描かれているのも新鮮だ。
「何度もドラマ化されている時代ですから、わかりきったキャラ設定では視聴者は離れてしまう。かといって、イメージから離れすぎるわけにもいかない。そのあたりのさじ加減が見事です。第1話でベテラン俳優の勝村さんを殺してしまうというのも思い切った起用法でした」
配役も興味深い。
「信長役の小栗は2022年の大河『鎌倉殿の13人』、信長の妹・市役の宮崎あおいは08年の大河『篤姫』、松永久秀役で出演予定の竹中直人は96年の大河『秀吉』に主演した実力者ですが、彼らを脇に回して仲野と池松という若手実力派を主役に据えました。視聴者にはフレッシュさと好感度を持って迎えられていると思います。また、柴田勝家役に映画『侍タイムスリッパー』に主演した山口馬木也、森蘭丸役に香川照之の長男で歌舞伎俳優の市川團子を起用するなど話題性もある。安藤サクラのナレーションも落ち着いていて好印象です」
さらに、降板騒動も味方した。