1988年の記憶は本物か…? ラスト10分、まさかの展開に必見のワケ。『ラムネモンキー』第1話考察&感想レビュー

反町隆史×大森南朋×津田健次郎がトリプル主演を務めるドラマ『ラムネモンキー』(フジテレビ系)。本作は、“こんなはずじゃなかった”大人たちの再会と再生を描いた「1988青春回収ヒューマンコメディ」だ。今回は第1話のレビューをお届けする。(文・ばやし)【写真】反町隆史、大森南朋、津田健次郎主演が豪華すぎる…貴重な未公開写真はこちら。『ラムネモンキー』第1話劇中カット一覧
人生に行き詰まる大人たちが久しぶりに再会し、懐かしさに取り残された不可解な記憶の断片を拾い集めていく。

 会話の節々に哀愁が漂う彼らのやりとりは、忙しない人生の中で遠のいていた旧友たちとの思い出を視聴者のもとに呼び覚ましてくれる。

 ドラマ『リーガルハイ』(フジテレビ系、2012)や『コンフィデンスマンJP』(同局、2018)など、ユーモラスなやりとりに感情を揺さぶるストーリーを重ね合わせる脚本家の古沢良太が、フジテレビ系列でまた新たなヒューマンコメディを誕生させた。

 注目を集めたのが、トリプル主演を務める豪華な俳優陣。さまざまな映像作品で実力を発揮してきた反町隆史、大森南朋、津田健次郎という熟練の俳優たちが集結し、中学の同級生だった頃の記憶を共有しながら、過去と現代が交錯する事件を追っていく。

 連想しずらい言葉が並ぶ『ラムネモンキー』というタイトルに「1988青春回収ヒューマンコメディ」という変わった謳い文句もあって、放送前はどのようなストーリーが展開されるのかピンとこない部分も多かったが、第1話を経て、その輪郭がぼんやりと浮かび上がったように思う。

 この作品は1988年の懐かしい記憶を掘り起こしながらも、荒波に揉まれた人生の中で忘れかけていた情熱や友情、そして、大切な人との思い出を、どれだけ無様だろうと滑稽だろうと、逃げずに取り戻すための物語なのだ。
本作の主人公となる3人は、それぞれ異なる仕事に邁進しながらも、2025年の初め、人生の岐路とも呼べる場所に立たされていた。

 大手商社で順調に出世コースを歩んでいた営業部長の吉井雄太(反町隆史)は突然、贈賄の容疑で逮捕される。映画監督となった藤巻肇(大森南朋)も、昔ながらのやり方が反発を受け、パワハラを理由に連続ドラマの監督を降板させられてしまう。

 そして、美容師として働く菊原紀介(津田健次郎)は、認知症を患う母親の介護に追われ、うだつのあがらない日々を送っていた。三者三様のキャラクターとして描かれているが、全員に共通するのは、そこはかとなく漂う50代の悲哀を背負っていることだ。

 異なる場所でままならない現実に直面する3人をつなぐのが、彼らが中学2年の同級生だった1988年の記憶。

 それぞれ香港のアクションスターの名前にあやかり、雄太は“ユン(大角英夫)”、肇は“チェン(青木奏)”、紀介は“キンポー(内田煌音)”と呼ばれ、同じ映画研究部で青春の日々を過ごしていた。

 37年ぶりに紀介が営む理容師で再会した3人は、ブランクを感じさせない距離感で表情を綻ばせる。紀介は敬語で話していたり、肇は会ってすぐに冗談を飛ばしたり。

 それぞれの個性が滲む3人の会話は、子どもの頃の面影を残す俳優たちの童心に帰った演技を堪能できる貴重なシーンとなりそうだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする