昨年11月、1999年に名古屋で発生した主婦殺害事件の被疑者が、26年という時を経て逮捕された。一方で、全国にはまだ「未解決事件」が多く残されている。【ポスター】懸賞金100万円、情報提供を呼びかけているそのひとつである、茨城県つくば市東平塚地内の住宅で建築業・小林孝一さん(当時77)と妻の揚子さん(同67)が遺体で発見された未解決事件から、今日で8年となる。
遺族らは私的懸賞金を設け、毎年チラシを配るなど、事件解決の糸口を求めている。
2018年の元旦午後4時35分ごろ、親族が正月のあいさつのため小林さん宅を訪れたことで事件が発覚した。
自宅の2階で倒れていた夫婦の頭部には、鈍器のようなもので複数回殴られた痕があり、死因は失血死だった。室内に荒らされた形跡はなかった。
報道等によれば、前年12月30日午後7時30分ごろにスーパーから車で帰宅した夫婦の会話がドライブレコーダーに残されており、31日午前7時ごろに訪ねてきた友人へは応答がなかったことから、夫婦はこの間に殺害されたとみられている。
この31日は、低気圧が日本海と四国沖を東進しており、東京では130年ぶりとなる「大晦日の初雪」を観測した。
小林さん宅の2階ベランダの手すりには血痕が付着していたといい、犯人は夫婦を殺害した後、ベランダから逃走した可能性が高いとされる。
また、夫婦が複数回殴られていたことなどから、当初は怨恨による犯行を視野に調べが進められた。
過去にカラオケ居酒屋で働いていた揚子さんは顔が広く、交友関係の洗い出しも行われたが、周辺で事件につながるトラブルなどは確認されなかったという。現在は、夫婦と犯人に面識がなかった可能性も含め捜査が続けられている。
現場はつくばエクスプレス「研究学園駅」から北側に直線距離で約2キロ。国道408号線が近くを通り、付近には大型商業施設もあるが、小林さん宅は林に囲まれた静かな環境となっている。
犯人の検挙に至っていない主な要因について、茨城県つくば警察署は、弁護士JPニュース編集部の取材に対し、「現場は大通りから外れており、普段から人通りが少なく、犯人検挙に結びつく情報が得られていないことなどが挙げられます」と説明。
これまでに警察には117件の情報が寄せられているが、情報提供は年々減少しているという。
その上で、「現場付近を通行した方や、普段見かけない人や車を見た方などからの情報を求めています。犯人検挙のため、どんな些細な情報であっても結構ですので、ひとつでも多くの情報提供をお願いします」と改めて呼びかけた。
遺族らは「私的懸賞金」を設けている。事件の解決等に結びつく情報を提供した人に対し、その寄与の度合いに応じて最大100万円が支払われる。