ひき逃げ事件の検挙率が上がっている。昨年の千葉県内の検挙率は57・8%で、10年前と比較し9・2ポイント上昇した。ここ数年は60%前後を推移している。このうち死亡ひき逃げに関しては、年をまたいで検挙した事件もあるため、平均すると、過去9年間の検挙率は100%。千葉県警交通捜査課の担当者は要因について「ドライブレコーダーと防犯カメラ」を挙げる。
(大村慧)
県警交通総務課と交通捜査課によると、昨年の県内でのひき逃げ事件の発生件数は952件(前年比70件減)。2018年までは1100件台が続いたが、以降は1000件前後を推移している。うち死亡ひき逃げ事件は昨年6件(前年と同数)だった。
23年には県内のひき逃げ事件の検挙率が60%を超えた。同課の担当者は「特にドラレコの普及は大きい。容疑者特定のスピードが格段に上がった」と話す。
過去10年で公訴時効が成立した死亡ひき逃げ事件は1件で、15年に野田市で発生し高齢男性が被害に遭った事件だった。
警察幹部は「ドライブレコーダーの普及で捜査のあり方が変わった。映像は客観的で、確実な証拠になる」と話す。今年7月5日に松戸市で発生した死亡ひき逃げ事件では、運送会社から提供されたドライブレコーダー映像により、逃走した容疑者の早期逮捕につながった。
◆事件数が多い千葉、幹部「理由は不明」
警察庁が公表する犯罪統計書によると、千葉県はひき逃げ事件の件数が多い。過去5年間の事件数を都道府県別でみると、東京都が最も多く、大阪府、千葉県、埼玉県、愛知県と続く。
1万人あたりの件数を過去5年間で平均すると、千葉県が最も多く、大阪府、兵庫県と続く結果になった。「理由は分からない」と県警幹部は話す。
なぜ逃走するのか。過去5年間の統計書にある「逃走の動機」をまとめると、千葉県は「(容疑を)否認」が最多。「被害が大したことがないと思った」、「事故を起こしたことが半信半疑」、「被害者が大したことはないと言ったから」と続き、飲酒が動機の割合は全体の3・4%だった。