「ヤバい」で思考が止まる若者たち 福岡少年院の「気持ちを言葉にする」矯正教育 特集【キャッチ】

特集「キャッチ」です。福岡少年院に、闇バイトをきっかけに特殊詐欺に手を染める少年が増えているといいます。少年院で行われているのは、社会復帰を目指した「言葉と向き合う矯正教育」です。取材では「ヤバい」のひと言が、少年の非行につながる背景が見えてきました。
福岡市南区にある福岡少年院。およそ60人が収容され、非行を行った少年に対して、矯正教育や社会復帰への支援を第一に行う施設です。

この日、行われていたのは「感情リテラシー」の授業です。

■再犯防止教育に長年取り組む専門家・原田公裕さん(63)
「何かあるとすぐにカーッとなる人がいる。感情をコントロールすることが大事です。」

講師の原田公裕さん(63)は、刑務所や少年院を出た人への再犯防止教育に長年取り組んでいます。少年たちは、自分の気持ちや考えを言葉にしていく方法を学んでいました。

■少年
「言葉を分解して、きちんとした理由を考える。」
「根拠を考える。」
授業を受ける10代の佐藤さん(仮名)は、闇バイトの「受け子」を複数回行い、ことし、警察に詐欺容疑で逮捕されました。

■10代・佐藤さん(仮名)
「短期バイトするんよねと、気楽な感じで誘われて。」

高校を中退し仕事を探していた佐藤さんは、その誘いをきっかけに闇バイトに足を踏み入れました。

■佐藤さん
「(指示役から)話を聞いて危ないなと思ったので、捕まらないんですかと聞いたんです。捕まらないですよ、弁護士通しているのでと言われた。それで、大丈夫だろうと思ってやりました。」

佐藤さんは訪問先で現金の入った封筒を受け取る、いわゆる「受け子」として、およそ2か月で10回近く特殊詐欺に加担しました。

■佐藤さん(仮名)
「どういう思いでしたのかと言われても、説明ができないです。何も考えていなかったのでとしか言えなかったり。」
現在、福岡少年院に「詐欺」で収容されている少年は、約5人に1人、約18パーセントです。これは「窃盗」の約25パーセントに次いで多く、10年前の約4パーセントから大幅に増加しています。その大半は、特殊詐欺に手を染めた少年たちです。

■専門家・原田さん
「多くの人に話を聞くと、犯罪を犯すときに何も考えずに行動してしまう人が結構多いです。お金が欲しかったら、それだけに集中してしまう。その原因は、自分の中で一歩踏みとどまって考えるという習慣化が日頃からできていないことにあるのでは。」

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