10億人利用の「Telegram」がApp Storeから一時削除、何が起きた?

Appleは米国時間8月3日、あるユーザーが違法コンテンツを共有しているとの通報を受け、人気メッセージアプリ「Telegram」をiOS端末向けのApp Storeから一時的に削除した。「iPhoneカメラ」の限界に挑んだ写真コンテスト受賞作13選Appleと、Telegramの最高経営責任者(CEO)Pavel Durov氏によると、10億人を超えるユーザーを抱える同アプリは、数時間以内にApp Storeで再び公開された。しかしDurov氏は、グループチャットでの金銭要求をめぐり、Appleが過剰反応したと批判した。

 Durov氏はこの件についてTelegramに投稿し、ある公開グループチャットのメンバーが過去の投稿を編集して、「AIで改変された違法コンテンツ」を追加したと説明した。グループチャットを通報の標的にしない見返りに管理者に金銭を要求したが、拒まれたためだ。ところがAppleは、そのユーザーが利用禁止になるまで、Telegram自体をApp Storeから削除した。Appleは米CNETへの電子メールで、TelegramはMac App Storeでは引き続き入手でき、すでにダウンロードしていたユーザーには影響がなかったと説明した。

 Appleは、「審査の結果、児童性的虐待コンテンツ(CSAM)を禁じる当社の厳格なガイドラインに違反するコンテンツが見つかったため、TelegramをApp Storeから一時的に削除した。その後、開発元が速やかにコンテンツを削除し、投稿したユーザーの利用を停止したため、同アプリを再公開した」と述べた。

 Appleは、モバイル版を削除する一方で、Mac版Telegramのダウンロードを継続できる状態にしていた理由については、すぐに回答しなかった。

 Telegramの担当者は直接のコメントを控え、代わりにDurov氏の投稿を参照するよう求めた。

Telegramは他のアプリ開発者に警鐘

 Durov氏は、恐喝を行った人物がAppleを操り、「過剰反応」させてアプリの削除に至らせたと主張した。削除は事前の警告なしに行われたという。同氏は、ユーザーの投稿を扱う他のアプリでも同じことが起こり得ると指摘した。

 Durov氏は、「10億人以上が利用するアプリでさえ事前の警告なくApp Storeから削除されるのであれば、どのアプリにも同じことが起こり得る」と記した。

 TelegramのX公式アカウントは、一連の投稿や返信でAppleの対応をさらに直接的に批判した。ある投稿では「私の死亡説はかなり誇張されている」とした。また、Durov氏の投稿へのリンクを掲載した別の投稿では、「今後、この姿勢はストア内のほかのすべてのアプリにも平等に適用されるのですよね? @Apple」と皮肉った。

 Telegramは、テロや子どもの安全に関わるコンテンツをめぐり、オーストラリア当局との係争が続いている。情報提供の要請に応じなかったとしてTelegramに100万豪ドルの罰金が科された後、同国政府はさらなる制裁金を科す手続きを始めた。

 Durov氏はロシア当局からも追及されている。当局は、同氏がTelegramを通じてテロ行為を助長していると非難している。Durov氏は2024年、Telegram上で犯罪行為が行われているとの疑惑に対する同社の対応をめぐる捜査に関連して、フランスで逮捕された。

 2018年にもAppleは、「不適切なコンテンツ」が利用できる状態にあると判断し、Telegramとその試験的クライアント「Telegram X」をApp Storeから一時的に削除した。Telegramが安全策を追加したため、Appleは同日中に両アプリを再公開した。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

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