鹿児島県警察学校で新人警察官の訓練を一日体験…逮捕術・鑑識・刑事訴訟法、同じ目標に向かってひたむき

警察官に必要な知識や技能を身につける鹿児島県警察学校(姶良市)では、今春採用された87人の新人警察官が日々訓練に励んでいる。新人警察官は何を学び、どのような訓練を行っているのか。県警担当の新人記者(24)が体験入校し、新人警察官の一日に密着した。(中川清香)【写真】逮捕術の訓練を体験する中川記者
新人警察官の朝は早い。6月23日午前6時20分に点呼をとった後、早速訓練が始まった。日頃から運動をしていなかったことを後悔し、半泣きになりながら、腕立て伏せやかがんだ状態からジャンプする「かがみ跳躍」、腹筋などのメニューを10回以上連続でこなす。終わる頃には、汗が全身から滝のように流れ出ていた。
すでにへとへとになった後に始まった1、2限目は、容疑者制圧を目的とした「逮捕術」。新人だけでなく交番実習の期間を終えた「補修科生」も参加して「胴!」「肩!」と声を張り上げて手足を繰り出す。最初は威勢よく蹴り上げていた足も、次第に上がらなくなってしまった。周囲の学生たちは、変わらず声を張り上げながら俊敏に動き続け、体力の差を見せつけられた。
警察官のいとこに憧れて入校したという前田はな巡査(18)は「対人の動きだからこそ、体で覚えて実践できるようにする必要がある」と話す。
昼食を挟み、3限目の「鑑識」の授業。小さな瓶に、筆を滑らせてアルミの粉末をつけると、指紋が浮かび上がる。粉をつけすぎると指紋が不鮮明となり、慎重さが求められる作業に難しさを感じた。続く「刑事訴訟法」の授業は、現行犯逮捕についての講義。午前中に大声を上げながら体を動かしていた姿とはまた違い、真剣な表情で素早くペンを走らせる学生たちの姿はとても頼もしく見えた。
ハードな時間の中でも、食事の時間や休み時間、同期生と楽しそうに話している時の笑顔が印象的だった。下迫未来巡査(18)は「『立派な警察官になる』という同じ目標に向かっているからこそ、つらいことがあっても励まし合える」と笑顔を見せた。
入校したばかりの学生たちが、志を持って切磋琢磨(せっさたくま)しながらひたむきに取り組む姿に、同じ新人として初心を忘れず、日々の仕事を泥臭くやっていこうと誓った。

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