〈これはひどい〉〈どうして気づかないの?〉〈これはAIだよ〉…ある死亡事故をとらえた動画がSNS上で拡散され、世界中で困惑の声が相次いでいる。【写真を見る】地上約40メートルにかかる橋から「ロープなし」で投げ出された21歳女性。本来は繋がれているはずのロープは橋の上に残されたままだった
動画の中では、これからロープジャンプ(ロープをつけて高所から飛び降りる野外アクティビティ)に挑む女性を複数のスタッフが抱え上げているが、女性の体にロープが装着されている様子はなく、そのまま彼女はスタッフによって地面へと投げ落とされてしまった──。
事故の現場となったのは、ブラジル・サンパウロ州リメイラの地上約40メートルにかかる橋だ。報道によると、被害者のマリア・エドゥアルダ・ロドリゲス・デ・フレイタスさん(21)は6月13日、ロープジャンプに挑戦したところ、紐がついておらずそのまま地面に落下して死亡したという。
マリアさんはロープジャンプの直前まで〈私に橋から飛び降りさせたのは一体誰なの?〉と楽しげにInstagramを更新しており、まさか自分が命を落とすことになるとは想像もしていなかったに違いない。
海外事情に詳しいジャーナリストによると、現場スタッフらはすでに起訴されているという。
「当初は現場スタッフのうち複数人が逃走したといいますが、まもなく確保され、最終的には合計6人が警察に連行されました。現場で逮捕された3人は、他人を死亡させるリスクがわかった上で犯行に及んだ場合に適用される故意殺人罪で、すでに起訴されています。
海外メディアによると、逃走したとされるスタッフのひとりは、『シャツが濡れて汚れていたので、車に戻って着替えた』と釈明し、『責任者は全員その場にとどまり、現場から逃げようとはしなかった』と主張しているといいます」
前代未聞の事件はなぜ起きてしまったのか。スタッフのひとりが法廷で証言した。前出のジャーナリストが続ける。
「マイコン・フェルナンデス・シントラ被告(42)は法廷で、通常の場合、ルイス・フェリペ・フェリシアーノ・エゴロフ被告(32)がロープをかける役割だったと証言しました。
その上で、『99パーセントのケースで、私は作業を補助します。確認に参加し、本人を呼び、ヘルメットを確認します。しかし、マリアさんの場合は覚えていません』と語ったことが報じられています。
なお、裁判所の判事は、マリアさんの死は”回避可能”だったとして、『不可欠な安全装備を意図的に省略した、高リスクの商業活動における重大な過失』と厳しく批判。彼らを引き続き勾留するように命じたそうです」
杜撰なチェック体制のせいで、非業の死を遂げたマリアさん。人間の命を預かる現場で絶対にあってはならないミスだ。