5年前、和歌山市で当時22歳の女性が死亡した多重事故で、持病のてんかんの影響で意識障害に陥り、事故を起こしたとして危険運転致死傷の罪に問われている女の裁判が始まりました。【気象予報士解説】台風6号 3日夜~近畿へ接近竹田正義さん
「ようやくこの場に立てた。これは本当にありがたいことで」
竹田正義さん(61)は5年前、娘の汐里さんを事故で亡くしました。いつも笑顔で、友達も多かったという汐里さん。
2021年7月、アルバイトに向かうため原付バイクで、和歌山市の紀の川大橋を渡っていたときに多重事故に巻き込まれ、対向車と衝突。汐里さんは頭を強く打ち、病院で死亡が確認されました。
警察は多重事故の発端となった車を運転していた西馬淳子被告(56)を逮捕。持病のてんかんの発作で意識を失うおそれがある状態で車を運転し、事故を起こした疑いがもたれていました。
警察などによりますと、事故の直前、西馬被告が運転する車が蛇行しながら走る様子が複数のドライブレコーダーに映っていたといいます。
西馬被告の車は猛スピードのまま、右折待ちの車に衝突。はずみで対向車線にはみだし、汐里さんが乗る原付バイクに突っ込みます。激しい衝突で、あわせて7台が絡む多重事故となりました。
正義さんは、西馬被告の裁判で何があったのかが明らかになると思っていました。
しかし事故から約1年後、検察は嫌疑不十分として西馬被告を不起訴処分としました。
竹田正義さん(2022年9月)
「娘の無念を思うと、このまま刑事裁判ができないのは、悔しすぎます」
正義さんらは不起訴処分を不服として、検察審査会に申し立てました。翌年6月、検察審査会は「不起訴は不当」と議決し、検察は再捜査することになりました。
おととし7月、検察の再捜査の結果、西馬被告は危険運転致死傷の罪で起訴されました。てんかんの発作で意識障害に陥って事故を起こし、汐里さんを死亡させたほか、2人にけがをさせた罪に問われています。