16歳少年が20カ所刺す凄惨、「栃木強盗殺人」が映す現代の犯罪像…闇バイトで進む「犯罪者の素人化」

栃木県上三川(かみのかわ)町の住宅に強盗が押し入り、69歳の女性が20カ所以上を刺されるなどして殺害された強盗殺人事件。県警は実行役の16歳の少年4人に続き、指示役とみられる20代の夫婦を強盗殺人容疑で逮捕しました。

■被害者を死に至らしめた「執拗な攻撃行動」の背景

 今回の事件では、実行犯の少年たちは執拗に攻撃行動を行い、被害者を死に至らしめています。ここまで暴力がエスカレートする背景には、心理学でいう「同調圧力」といって、集団内で同じ行動をするように仕向けられることが深く関係しています。
また、共犯者間でお互いを牽制しあい、ほかの者よりいっそう強い暴力を振るうことが自らの立ち位置を確立し、自分に攻撃の矛先が向かないようにする自己防衛でもあったと考えられます。

 全国の少年鑑別所で多くの非行少年の心理分析を行いましたが、少年の場合、特に集団で暴力行為を行う場合、エスカレートする傾向が顕著に認められます。

 まだ未成年で刺激に対する耐性ができていないので、犯行場面になると極度の興奮状態に陥り、抑制が利かなくなることが多く、ましてや集団で犯行に及ぶ際は、こうした傾向がいっそう強く見られるようになります。
集団でのリンチ事件などの場合、そもそもは殺害する意思はなかったのに、暴力を振るいすぎてしまい被害者が亡くなるという事件が発生しています。

 もちろん、今回は刃物類を使った事件ですから、暴力を振るいすぎて被害者が亡くなったというのとは、そもそもの動機が異なり、強盗目的の殺人であると考えられます。いずれにしても相当の興奮状態の中で事件が起きているものと想像されます。

 この事件、基本的には最近話題になりやすい「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」による「闇バイト」関連の事件と構造的には同じであると考えられます。指示役と称される者から命じられるままに行動し、犯罪に至るという流れのものとなります。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする