畑芽育と志田未来がW主演を務めるドラマ『エラー』(ABCテレビ・テレビ朝日系)が放送中。人を助けようとして転落死させてしまった女性と、死んでしまった女性のひとり娘が偶然出会い、取り返しのつかない過ちに向き合っていくヒューマンサスペンスだ。今回は、第6話のレビューをお届けする。(文・古澤椋子)【写真】これぞ志田未来…! 貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『エラー』第6話劇中カット一覧
未央(志田未来)が、美郷(榊原郁恵)の死の真相を知ってしまった。『エラー』第6話は、ある意味で第2章の幕開けと呼べるだろう。
未央の表情がみるみる変わっていくのに、エレベーターは動かない。2人きりの箱の中で、殺意に近い敵意を向けてくる未央に、ユメ(畑芽育)は謝ることしかできない。
美郷が亡くなったときの話を聞けば聞くほど、未央の心にユメと佐久間(藤井流星)への怒りが増えていく。ユメの発する言葉、行動のすべてが、未央の逆鱗に触れている状態だ。
未央が抱えている苦しみの発端は、すべてユメの行動なのだから仕方ない。未央からしたら、ユメは「自分が殺した女の娘に近づいて、友達になろうとした女」でしかないのだ。
これまでにないほど心を開いた友人の嘘と秘密に対する衝撃。思ってもみない真実とそれに対する戸惑い。そして、身体が震えるほどの怒りと恐怖。
志田のかっぴらいた目と眉間に刻まれた皺、激しくなった息遣いが、どん底に突き落とされた未央の絶望を、つぶさに表現していた。本作の最重要シーンの表現として、さすがの一言に尽きる。
警察が逮捕できないと判断したとしても、未央の怒りはそう簡単におさまらない。ユメが置いていった白いカバンに、赤ワインをぶちまけたところで、だ。
印象的だったのは、未央が美郷の遺影から顔をそむけて寝てしまったこと。遠藤(岡田義徳)に言われた、遺書がある以上、美郷が自殺をしようとしていたことは覆らない事実を、未央もどこかで理解しているのだろう。
ただ、ユメという加害者に怒りを向けていれば、母に優しくできなかった後悔が少し軽くなる。未央のユメへの怒りは、自分を救うためのものでもあるのかもしれない。
ユメを交えて屋上で行われた現場検証でも、未央は感情を露わにする。しかし、皮肉なことに、未央は怒りにまかせて発した言葉でユメとの日々を思い出してしまったようだ。
ユメの鉄板ネタであるラーメンのタレひっくり返しエピソード。美郷が自殺をやめたように、未央もそのバカな話に励まされていたのは事実だ。未央の表情から一瞬怒りが消えたことに、確かに存在していた2人の友情を感じてしまうのが、切ない。