行方不明となった安達結希さんの遺体が遺棄された事件。今後の捜査のポイントについて、元京都府警捜査一課長の樋口文和氏と元静岡県警科捜研の中山誠・関西国際大学教授の解説です。■【動画で見る】安達さんの自宅を家宅捜索 今後の捜査のポイントは?
2人は遺体が「いつ遺棄されたのか」がポイントだとし、樋口氏は夜に遺棄された可能性を指摘します。
「夜だったら真っ暗ですから、ここまで行けば見られないであるというところでその場所だったのかもしれない。このあたりへ置くということは捜索の範囲なんですよね。それで早く遺棄して立ち去りたかったということがあったかもしれない」と推測します。
一方、中山氏は計画的な犯行であれば「スコップを用意して、おそらくもっと遠い場所に運んで埋めることがあったと思う」としながら、「その時間的な余裕がなくて、被害にあってから遺棄するまでが非常に短時間。とにかく時間を優先してこの場所を選んだ」と指摘し、昼間に遺棄されたのではないかと推測します。
「隠すことができなかった可能性もあるかもしれない」と樋口氏は述べ、中山氏も「計画的じゃないと思う」としました。
この事件で注目されたのが、遺体とは別に発見された2つの物証だ。
通学用かばんは親族が発見したが、地元の消防団によれば、発見前に3回、同じ場所が捜索されていたにもかかわらず、その際には見つけられていなかったという。靴については警察が発見したが、こちらも消防団が事前に捜索し「異常なし」と報告していた地区で見つかった経緯がある。
この状況について樋口氏は、かばんの発見がある種の「捜査の撹乱」である可能性を指摘した。
「やはり捜査の目、捜索の対象とするかばんの位置あたりに向けて送らせているという可能性はあると思います」
行方不明から6日後にカバンが発見されたという点も、樋口氏は注目する。
一方、靴については中山氏が現場を実際に訪れたうえでこのような見方を示します。
「場所を見て、普通の人が入る場所では全くない。隠そうという意図があると思います。これも余裕があれば埋めるか、木の葉をかけるかすればいいと思うんですけど。これは明らかに証拠隠滅」
注目すべきは、かばんと靴の扱われ方が「正反対」だったという点だ。中山氏はこう語る。
「証拠隠滅と証拠を見つけてくださいというような形で、全く違うやり方をしてるので……おそらく関係者がわざとそういう場所に置いたか、あるいは置いたと言って持ってきたか、そのへんまで疑われると思いますね」
つまり、かばんは「見せるために置かれた」可能性があり、靴は「見せたくないから隠した」可能性が高いというのが中山氏の見立てだ。