フィリピン航空機爆破、不起訴 身柄引き渡されず 沖縄・那覇地検

1994年12月、沖大東島西方約98キロの海上を飛行していたフィリピン航空機内で爆破装置を爆発させ、日本人男性1人を死亡させるなどしたとして、航空危険行為処罰法違反容疑で沖縄県警が書類送検したイラク国籍の50代の男について、那覇地検は8日までに不起訴とした。男は事件当時、国際テロ組織アルカイダの幹部で、米国連邦裁判所で禁錮240年と終身刑の有罪判決を受けて米連邦刑務所に収監されているラムジ・ユセフ受刑者。【写真・当時の紙面】爆破事件、1面トップで
処分は3月27日付。地検によると、日米間の条約上、身柄の引き渡しができないという。

  那覇地検の石井寛也次席検事は、米国で有罪判決を受けて刑が確定していることや日米犯罪人引渡条約で、引き渡し請求に係る犯罪について確定判決を受けた被疑者は引き渡さないとされていることを挙げ「諸般の事情を総合的に考慮した上で不起訴処分とした」とコメントした。

  県警によると、ユセフ受刑者は93年に発生した、米ニューヨークの世界貿易センター爆破事件の主犯格として、95年2月にパキスタンで逮捕された。その後、米国での裁判で、フィリピン機事件も含めた複数の事件に関与したとして禁錮240年と終身刑の有罪判決が確定している。

  爆破事件はマニラ発セブ経由成田行きのフィリピン航空434便で発生。乗員乗客計293人が搭乗する機内で爆発が起き、当時24歳の日本人男性1人が死亡したほか、日本人の男女10人が重軽傷を負った。
爆発が起きた後、那覇空港に緊急着陸し、県警が捜査していた。公訴時効は2009年12月だったが、男は国外にいたため停止していた。県警は今年3月25日に書類送検していた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする