東京や京都、大阪など大都市圏には私立大学が多くあるが、各私立大学は国から「私学助成金」をどの程度受け取っているのか。【画像をみる】交付金額トップ10と早慶上理・MARCH・関関同立に交付された交付金額の詳細(全3枚)文部科学省の外郭団体「日本私立学校振興・共済事業団」(私学事業団)が2026年3月に発表した「令和7年度の交付状況」をみると、大学・短期大学・高等専門学校の計835校に総額2978億7031万7000円を交付した。
うち大学は全国586大学を対象に総額2869億1483万円を交付。大学別の交付額1位は早稲田大学の89億9943万円、2位は慶應義塾大学の89億6677万円と、早慶がトップ2を占めた。
早慶に続く交付額3位は立命館大学で61億399万円だった。
4位以下は昭和医科大学(57億9060万円)、順天堂大学(56億8281万円)、東海大学(50億5398万円)、近畿大学(44億9564万円)、北里大学(43億629万円)、東京理科大学(38億899万円)、帝京大学(35億8994万円)の順だった。
トップ10のうち、早稲田、立命館、東京理科を除く7校は医学部を持つ大学だ。
この点について私学事業団助成部の担当者は「大学の場合、交付額は教職員数と学生数に応じて増加する仕組みとなっており、規模が大きい有名校は交付額が高くなる傾向」と全体の傾向を説明した上で「医学部の場合、学生数はそこまで多くはないが、代わりに教員数が多い傾向にあるため交付額のランキングで上位に入りやすい」とした。
医療系学部がメインの大学が上位になるのは「例年通り」(同部)という。
有名私大の交付状況はどうか。最難関私大「早慶上理」では、早稲田・慶應・東京理科以外では上智大学が25億3935万円で全体23位だった。
「GMARCH」は明治大学(11位・35億8619万円)がトップ。中央大学(16位・28億9909万円)、青山学院大学(24位・24億7697万円)、法政大学(26位・23億8666万円)、立教大学(29位・23億6376万円)と続き、学習院大学は全体56位で11億5844万円と他大学から大きく離される結果となった。
「関関同立」は立命館大学(3位)が群を抜く。続いて関西大学(14位・33億6198万円)、同志社大学(19位・28億2581万円)、関西学院大学(21位・27億7328万円)の順だった。
その他、ガバナンス問題で理事長らが逮捕・起訴された事件の影響で2021年度以降、不交付が続いていた日本大学(35位・19億4435万円)に交付を再開した点も、今回の大きな注目点となっている。日大は不交付前年の2020年度には同年度で全体2位となる90億2613万円の交付を受けていた。
私学助成金は、私立大学の教育研究条件の維持向上と、学生の修学上の経済的負担の軽減を目的に、国が私学事業団を通じて各大学に交付する補助金だ。「一般補助」と、特色ある取り組みに応じた「特別補助」の2種類があり、1970年度の制度創設から2024年度末までの累計交付額は14兆2031億円に達した。
※下記リンクの完全版記事「私学助成金、交付総額は2978億円。大学別交付額トップ2は早稲田・慶應。日大への交付復活」では、少子化で厳しさを増している私立大学の経営実態を、財務省・文部科学省の公開データから紐解いています。一部の大学では数学の四則演算や英語のbe動詞などを授業で教えているとのことです。