【ロンドン=工藤武人】ロイター通信は、世界各地にメッセージ性の強い作品を残している正体不明の芸術家バンクシーについて、独自調査の結果、50歳代前半の英南西部ブリストル出身の男性ロビン・ガニンガム氏と特定したと報じた。
13日配信の調査報道によると、ロイターは、バンクシーが2000年9月に米ニューヨークで看板広告に絵を描いて現行犯逮捕されていたことを突き止め、ガニンガム氏が犯行を自供する内容の捜査資料を入手、確認したという。
バンクシーの正体については、08年に英大衆紙がガニンガム氏の存在を最初に報じていた。ロイターによると、ガニンガム氏はその後、名前を「デービッド・ジョーンズ」に改名し、2022年にロシアの侵略を受けるウクライナに入国して壁画を制作した。入国の際に使ったパスポートの生年月日は、ガニンガム氏と同じだったという。
バンクシーの弁護士は、今回の報道について「多くを正しいとは認めない」と書面で回答。正体を明らかにしないことで「報復などを恐れずに権力を相手に真実を語れ、表現の自由を守ることになる」と訴えた。