県警、刑事部に「特捜隊」 新年度に創設、匿流やサイバー犯罪に対応

県内で特殊詐欺や交流サイト(SNS)を悪用したSNS型投資・ロマンス詐欺の被害は後を絶たない。外国人が関与する事件も相次いでいる。県警は新年度の組織整備で、こうした近年の犯罪の摘発強化に向け、刑事部に部署横断的な実動部隊「総合戦略特別捜査隊(特捜隊)」を創設。匿名・流動型犯罪グループ(匿流)や、サイバー空間を悪用する犯行グループに対峙(たいじ)する急先鋒(せんぽう)の部隊となる。

 県警によると、県内で昨年確認された特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害は合わせて10億円を超えている。昨年は巨額被害のボイスフィッシング詐欺事件も発生。県警は捜査部門横断型チーム「Σ(シグマ)」などで、全国の警察と連携して摘発を強化してきた。こうした詐欺事件は全国的に台頭する匿流、暴力団などの反社会的勢力や外国人の犯行グループが関与し、資金源にしているとされる。

 県警はこうした事件に対応する、組織犯罪対策課やサイバー犯罪対策課、警備1課などの捜査力を特捜隊に結集。実態がつかみにくい犯人側の動きや被害金の流れを把握し、摘発力をさらに強化する狙いがある。専従だけでなく兼務者も含め、担当者は「県警の総合力を発揮させる」としている。
特捜隊新設と近年の事件発生動向を踏まえ、刑事企画課の機動捜査(機捜)隊と、鑑識課の機動鑑識隊を廃止するが、それぞれ各課の係として機能は維持。機捜隊庄内方面隊廃止後も、検視官は庄内地域に配置する。

 女性や青少年、高齢者など犯罪弱者が被害に遭うドメスティックバイオレンス(DV)やストーカー、虐待などへの摘発を含めた対応力を強化するため、人身安全少年課に事件指導係を新設。単独でのテロや襲撃をするローンオフェンダー対策として警備1課も増員し、警備事件指導官も置く。

 小型モビリティーなどの取締強化で交通指導課を、犯罪被害者支援の充実で広報相談課をそれぞれ増強。逮捕・捜索の令状請求、発付など、刑事手続きのIT化に向け、刑事企画課に、警視の「刑事手続IT化指導官」を置き、準備を進める。

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