若者世代の被害が多い「ニセ警察詐欺」 その手口とは 通販サイトに出回る“制服”は「現役警察官でも見抜けないほど精巧」 だまされないためのポイントを解説

特殊詐欺による被害額は去年1年間で1414億円にのぼり過去最悪に。なかでも全体の7割を占めているのが「ニセ警察詐欺」です。【見えない貧困】増加する若者の“ホームレス” ネットカフェなど利用で「見えない“貧困”」に 支援受け再スタートする男性に密着取材一体なぜ信じてしまうのか、だまされないために心がけることとは…。元警視庁 警部補の小比類巻 文隆(こひるいまき・ふみたか)さんに対策を聞きました。
対面せず電話やメール等で親族や公共機関をかたり、現金やキャッシュカードを盗む「特殊詐欺」。去年1年間の被害額は約1414億円と過去最悪となっています。

 なかでも、ビデオ通話でニセの制服や警察手帳を見せて、現金をだまし取ったり振り込ませたりする「ニセ警察詐欺」が最多となっていて、認知件数は1万936件、被害額は約985億円にのぼります。
「ニセ警察詐欺」はどのような手口なのでしょうか。

 今月、兵庫県三木市に住む会社員の男性(63)に、警察官を名乗る男から「マネーロンダリングの疑いで、あなたに逮捕状が出ている」という電話がかかってきました。男性は「LINEで取り調べする」と言われ、LINEを交換。逮捕を免れるには金融調査をする必要があると言われ、男性は「LINE」を通じて20日までに合計9312万円相当の暗号資産を送金し、だましとられました。
小比類巻さんによると、この手口で特徴的なのは「差し押さえ」「捜査本部」「マネーロンダリング」など、どこかで聞いたことがある言葉を羅列して、思考をマヒさせる点だということです。「逮捕される」という言葉は、責任ある立場の人の方が引っかかりやすく「実際の被害者はもっと多いと思う」と指摘します。

小比類巻さん
「それまで平和に生きている私たちにとって、普段は無関係に思える言葉が突如自分に向けられたときの衝撃は計り知れないと思います。やはり職場や家庭で責任のある立場の人、仕事が充実していて、未来に明るい展望を抱いて生活している人は『逮捕される』という言葉と、充実した自分の現実を無意識に天秤にかけて『生活を守るためにはこの人の言うことに従わなければ仕方ないのでは』という思考に陥ってしまいます」

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