42年前の「日野町事件」で再審開始決定 えん罪訴えながら死去 遺族は捜査機関に「憤り感じる」

42年前に滋賀県日野町で起きた強盗殺人事件で、最高裁は24日、服役中に死亡した男性の遺族が起こした再審=裁判のやり直しを認める決定をしました。
再審法改正に関する集会で東京にいた息子の阪原弘次さん(64)にとって、それは突然の知らせでした。

阪原弘次さん
「検察の特別抗告が棄却されました。本当に長い時間がたったと思います」
 最高裁が、大阪高検の特別抗告を棄却し、父・弘(ひろむ)さんの裁判のやり直しが決まったのです。

 1984年、滋賀県日野町で、酒店店主の女性(当時69)が殺害され、金庫が奪われる事件が発生しました。
 3年後に滋賀県警に逮捕されたのが、店の常連客だった阪原さんの父・弘さんでした。
 逮捕前の取り調べで犯行を自白したことなどを理由に、裁判では無期懲役の判決を言い渡されました。

しかしその弘さんの自白は・・・。。

阪原弘さん 
「それまでなんぼ拷問受けても死なへんさかいにと、私はこう思いましたが、娘のこと言われた時にはもうそれに応じなしょうがないなと」

 弘さんは、警察から「娘の嫁ぎ先に行っておれんようにしたる」などと脅され、自白を強要されたと当時の弁護士に訴えていたのです。
 弘さんは、判決から1年後の2001年に再審=裁判のやり直しを請求しました。
阪原弘さん
「犯人扱いされてなんでこんなことするんでしょうね。私は悔しくてなりません」

 その後病に倒れ、2011年に「受刑者」としてこの世を去りました。

 遺族はその後改めて再審を請求。弁護団はそこで数々の新証拠を発見しました。

 弘さんに金庫が捨てられていた山中を案内させる「引き当て捜査」の様子を撮影した写真のフィルムを弁護団が確認すると、警察の調書では、弘さんが来た道を戻っている時に撮った写真を、さも現場まで案内しているように順番を変えて貼っていたのです。

 2018年、大津地裁は再審の開始を決定。さらに2023年の大阪高裁でも弘さんに案内させた遺体の発見現場が「捜査官による誘導の可能性がある」などと判断し、検察の即時抗告を棄却していました。

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