岩崎龍我容疑者「9000円の日雇いで食い繋ぐ」「“ミテコ”の女の子狙いも多い」大阪ミナミ殺傷事件の背景にある“グリ下”の若者事情《3少年死傷で岩崎龍我容疑者が逮捕》

「20歳超えてグリ下に集まる男はシャバい(ださい、つまらないなどの意)ですよ。僕も20歳になる前に行くのをやめました」──かつて”元グリ下キッズ”は取材にこう話した。メディアも行き場のない少年少女らが集まるこの場を社会問題として取り上げ、行政も対策に乗り出しているにもかかわらず、なぜいまだ若者はグリ下に集まるのか。【写真】岩崎龍我容疑者がSNSに投稿した「身の上話」、持ち歩いていた”銀のリボルバー”を突きつける様子、友人との”刺傷トラブル”で血まみれになった壁ほか
2月14日深夜、大阪ミナミの戎橋のたもとにあるグリ下からほど近い、商業ビルで岩崎龍我容疑者(21)が少年3人を死傷。うち1人を殺害した。岩崎容疑者はグリ下では”常連”で、夜な夜な橋の下に繰り出していた。

 彼はなぜグリ下に出入りするようになったのか。要因のひとつには、界隈の若者の多くが抱えている家庭内問題があるのかもしれない。2024年、グリ下に集まる若者を支援する認定NPO法人「D×P(ディーピー)」が、”グリ下キッズ”の相談内容を分析した結果、約60%の利用者が家庭内での虐待などに悩まされていたという。

 岩崎容疑者もまたこうした孤独を経験していたひとりだったのだろうか。

「家庭環境が複雑らしく、お父さんを一度も見たことがない。おじいちゃんとおばあちゃんに育てられた」(容疑者実家の近隣住民)

〈幼くして両親と離れ母の実家に養子縁組し、腫れ物のような扱いを受けていた〉(2024年11月2日 岩崎容疑者のSNSより)

 つながりを求め、岩崎容疑者はグリ下にのめり込むようになる。グリ下に集まるのは「身寄りのない若者」と言われるが、年齢や身の上はさまざまだ。界隈に詳しい20代男性の話。

「女の子はミテコ(未成年の子を指す)が多いっすね。下は中学生くらいからいます。男はけっこうバラバラだけど、成人が多いかな。30代近い人もいます。ぶっちゃけ、地雷系とか未成年を狙って界隈にくる男も多いんじゃないかな。

 グリ下には上下関係があまりないんです。でも、必ず”仕切り”みたいなのが定期的に現れる。そいつが仕事をあっせんしたり、いざこざを収めたりするんです。どんなところでもまとめ役が必要なんですよ」

 グリ下では未成年を取り巻く誘拐や、売春の摘発も尽きない。容疑者の知人も「リョウガは未成年誘拐で一度捕まっている。本人は『ミテコにシャワー貸しただけ』と言っていましたけど……」と証言していた。2024年9月には、20代の男性が未成年の女子3人を自宅に泊まらせ、うち女性1人がOD(薬の過剰摂取)で亡くなるという事件も発生している。彼らはいずれもグリ下界隈の若者だった。

 定職をもたない若者が多いのも特徴だ。岩崎容疑者も最近は、”帝王”と呼ばれる人間の紹介で日当9000円の解体業の仕事をしていた。

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