福岡市早良区の市総合図書館で19日夜、男が利用者を切りつけるなどして3人が負傷した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された無職吉井辰夫容疑者(61)が、利用者の男性(80歳代)を襲った後、女性(50)を切りつけていたとみられることが捜査関係者への取材でわかった。吉井容疑者は「3人と面識はない」と供述しており、福岡県警早良署が事件の経緯や動機を調べている。【図】一目でわかる…現場はここ
発表によると、吉井容疑者は19日午後7時50分頃、同図書館内で、利用者の同区の女性の首を刃物で切りつけた疑い。「間違いはありません」と容疑を認めている。同署は包丁1本を押収しており、凶器とみて調べる。
早良署や市によると、吉井容疑者は午後7時20分頃、図書館1階の西側入り口から入館。総合案内や閲覧スペースなど1階部分を移動後、トイレに入った。トイレから出てきた直後、近くにいた男性の腹部を刺して正面入り口に移動し、女性の首を切りつけたという。その後、男性警備員(70歳代)が吉井容疑者を取り押さえ、目撃者の110番を受けて駆けつけた署員が現行犯逮捕した。男性は重傷、警備員は手にけがを負ったが、女性を含め3人とも命に別条はない。吉井容疑者は男性と警備員を負傷させたことも認めているという。
福岡市は20日、市総合図書館を臨時休館した。市の担当者は「現場整理などの対応が必要だった」と理由を説明している。同日午前は休館を知らずに来館する市民の姿もあり、普段から学習室を利用しているという同区の40歳代男性は「安心・安全な場所だと思っていたので怖い。どうしてこんな事件を起こしたのか気になる」と話していた。