急増する台湾軍への中国スパイ活動!台湾軍事侵攻への準備の一環か?中国軍機による台湾との中間線の侵犯行為も25年は3070回に…

2026年1月21日付ウオールストリート・ジャーナルは、中国の工作員による台湾軍に対するスパイ活動の急増について、これら工作員が中国による軍事攻撃を支援するのではないかと台湾当局が懸念しているとする解説記事を掲載している。

 台湾のLai Chung-yu軍曹は、総統はじめ多くの高官の執務室の警護を任務とする憲兵大隊の所属で、警備員や高官たちを守るための方法を熟知し、中国のスパイ斡旋業者が台湾の人材に求める資質をほぼ全て備えていた。彼は借金を抱え、資金難に陥っていた。

 中国の工作員によるオンライン融資の話に乗り、機密性の高い警備員の写真を撮ることで金を稼いだ。同氏は台湾の軍や政治家に浸透し、中国に情報を送る大規模な中国スパイ組織の歯車の一つとなっていた。

 今、台湾におけるスパイ活動の浸透の脅威はどこよりも高まっている。台湾当局は、台湾に展開している工作員が、中国による軍事攻撃を支援することを懸念している。中国のスパイ活動は複雑な工作と最新技術を駆使する等、急速に進化している。

 台湾にとって特に不安なのは、2024年初頭以降に国家安全保障に対する侵害の罪で起訴された容疑者の多くが、現役または退役軍人だったことだ。中国は、台湾軍の下級兵士を標的とするメッセージングアプリやオンライン融資を利用する傾向がある。

 中国はまた、台湾の指導部は腐敗し、軍は台湾国民を守る意思がないというメッセージを国民に送って、台湾を弱体化させようとしている。例えば、台湾の検察は今月、中国国旗を掲げて北京への忠誠を誓う動画を撮影し、中国人から6000 ドル以上の報酬を受け取ったとして、海兵隊の軍曹を国家安全保障を脅かした罪で起訴した。「これは諜報戦というより、認知戦に近い」と、台湾の顧立雄国防部長は述べた。
台湾の検察は2024年に中国のスパイ活動容疑で15件、64人を起訴した。これは21年の3件から大幅に増加した。昨年の最初の9カ月間では24人が起訴された。

 起訴された人の約3分の2は、現役または退役軍人だった。顧立雄国防部長は、軍関連の事件の約90%は内部からの情報提供によるものだと述べた。

 Lai軍曹率いる大隊は、総統府の入口と廊下全体の警備を担当していた。この建物には、副総統、国家安全保障会議(NSC)とその議長および他の政府高官の執務室も置かれている。

 22年4月、蔡英文前総統が台湾を中国とは異なる民主主義国家と位置づけ中国の怒りを買った時、Lai軍曹は仮想通貨での報酬と引き換えに、中国の工作員に文書の写真を渡し始めた。後に同氏は、台湾国防部のサイバーセキュリティ・電子戦司令部員をスパイ活動に引き入れた。

 また総統府の任務を交代する時、彼は自身の所属大隊の者を後任として採用した。Lai軍曹のユニットは2年間にわたり、建物内で勤務する政府職員の氏名と顔写真、警備員の名簿とコールサイン、そして彼らの職務遂行方法を指導する訓練資料を中国に提供していた。

 この作戦は、24年1月の大統領選挙まで続けられた。24年8月、ある兵士が総統府でのスパイ活動について当局に密告したことで、Lai軍曹らは同年12月に逮捕され、翌3月に有罪判決を受けた。

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