「大丈夫ですか?」
アパートの通路に座りこんでいた女性にこう声をかけた中学校教諭は、女性が酩酊状態にあると気づくや躊躇なく性交におよび、さらに現金を盗んだ。そして、何食わぬ顔で顧問をしていた陸上部の大会に向かったのだった。【画像】やっ、やめて……カメラからひたすら逃げ隠れするわいせつ容疑の小学校教師「’25年11月6日、埼玉県警捜査1課は準強制性交と窃盗の疑いで、中学校教諭・武井英憲(ひでのり)被告(36)を逮捕しました。武井被告は『酔っていた女性と性交しました。正確な金額はわかりませんが、お金を盗みました』と容疑を認めていたということです。被害者である20代女性・Aさんと武井被告の間に面識はありませんでした。
埼玉県教育委員会は’25年12月18日に『教育公務員に対する信用を著しく傷つけた』として、武井被告を懲戒免職にしたと発表しました」(全国紙社会部記者)
2月3日、さいたま地裁で武井被告の初公判が開かれた。
公判で検察官が読み上げた起訴状や冒頭陳述などから、あらためて武井被告の卑劣な犯行の詳細が明らかになった。
「被告人は’21年6月初旬の早朝、勤務していた中学校で顧問を務める陸上部の生徒らが出場する県大会に向かうため、当時、居住していたアパート2階の居室を出発しました。被告人はアパートの階段を下りたところ、1階の通路上でAさんが泥酔して座り込み、眠っているのを認めました。被告人は『大丈夫ですか』などと話しかけましたが、Aさんがまともに返答ができないのを確認すると、泥酔して抗拒不能であることに乗じて、性交に及んだのです」
武井被告は取り調べのなかで、動機を次のように供述したという。
「(Aさんが)お酒臭く、やり取りのなかで吐きそうな様子を見せたので、酔っぱらって抵抗できない状態にあるとわかっていました。泥酔して正常な判断ができないと知って、性的な欲求が高まり、犯行に及んでしまったのです」
事件が起きた日の前夜は、Aさんが勤めていた飲食店の給料日だったという。仕事が終わった後、Aさんは友人と、知人が経営する店にお酒を飲みに行き、そこで飲みすぎてしまった。タクシーで帰宅したもののカギが見当たらず、部屋に入れなくて困っていたのだそうだ。すると、2階から誰かが下りてきて「どうしたの。大丈夫?」と声をかけられた。「配達の方ですか?」と返答したものの、その後の記憶があいまいなのだという。
その後、自宅で目を覚ましたAさんはバッグに入れていた給料袋の中身が明細書だけになっており、窃盗にあったことに気づいたという。さらに衣服が乱れていたことから性被害に遭ったのではないかと思い、警察に被害届を出したことから事件が発覚することとなったのだ。
警察が捜査したところ、Aさん宅のインターホンの防犯カメラには、犯行前にインターホンを鳴らし、部屋の中に誰もいないことを確かめる武井被告の姿がはっきりと残っていた。
取り調べで武井被告は、座りこんでいるAさんのかたわらに落ちていたお札をポケットに入れ、さらにカバンの中にあった約60万円を盗んだことを認め、使い道についてはこう供述したという。
「盗んだお金は、妻に見つからないよう車に隠していました。そして洋服など好きなものを買ったり、風俗店の利用で、すべて使ってしまいました」
公判で「間違いありません」と公訴事実を認めた武井被告は、準強制性交と窃盗という2つの罪を犯した後も、逮捕されるまでの約4年間、中学校の教壇に立ち続けていた。
酔って寝ていた女性に無理やり性交をしたばかりか、所持金まで奪うという卑劣な犯行におよんでおきながら、子どもを指導することに後ろめたさを感じなかったのだろうか。それとも、自分は逮捕されないと高をくくり、約60万円という「臨時収入」を得て、充実した日々を過ごしていたのだろうか。
今後、武井被告が法廷で何を語るのかが注目される。
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取材・文:中平良