人身取引対策で外国と連携、警察庁幹部をタイ警察に派遣へ…少女に性的サービスさせた事件受け

東京都文京区の個室マッサージ店でタイ国籍の当時12歳の少女が性的サービスをさせられていた事件を受け、警察庁がタイ警察に担当幹部を派遣して人身取引への対応を協議することが、同庁への取材でわかった。児童の性的搾取を目的とした国際的な人身取引の防止に向け、外国当局との連携強化が必要と判断した。
タイ警察の副長官と面会し、事件の捜査状況を説明するとともに、背後関係の解明に向けた支援や、日本向けのブローカーの取り締まりの強化を要請する。
タイの少女は昨年6月に15日間の在留資格で母親と来日し、店に置き去りにされて約40日間で約70人の客の相手をさせられた。昨年9月、東京出入国在留管理局に出向いて保護された。
タイ警察は、台湾で拘束された母親を本国に移送し、人身取引などの容疑で逮捕。警視庁は、母親を通じて少女を雇ったとして、都内のタイ人の女を児童福祉法違反(淫行させる行為)容疑で逮捕した。
人身取引は暴力や脅迫などの手段で労働や性的搾取を強いるもので、18歳未満の場合は手段を問わない。日本に対する国際社会の目は厳しく、米国務省の報告書は児童の性的搾取への対策が「不十分」と指摘した。政府は今年1月、人身取引対策の行動計画を改定するよう各省庁に指示している。
警察庁は少女の弱い立場に乗じた今回の事件を、人身取引と正式に認定する見込みで、被害者保護も含めた対策を進める方針だ。
一方、一部の国・地域からの入国にビザを免除する「短期滞在」の在留資格が特殊詐欺のほか売春などにも悪用されており、警察庁は日本や海外の「匿名・流動型犯罪グループ(匿流(トクリュウ))」による犯罪の温床になっているとみて、外国当局と協力して実態解明を進める。

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