山口容疑者「助けずにその場を離れた」洗濯機に落ちた2歳児を放置して死なせた父が逮捕…令和の児童虐待の現状

「2歳の男の子が息をしていない」

父親の119番通報を受け、救急搬送された山口葵衣くん(当時2)は、病院に着く前に亡くなっていたという。死因は窒息死だった。【画像】ひどい…洗濯機に頭から転落、泣いていた男の子の見殺しにした父親“鬼畜の表情”1月14日、茨城県警は土浦市の派遣会社員・山口裕利(ゆうき)容疑者(31)を保護責任者遺棄致死の容疑で逮捕した。’25年4月27日に当時住んでいた同県かすみがうら市のアパートで洗濯機の中に落ちた葵衣くんを放置して死なせた疑いだ。

「山口容疑者は妻と葵衣くんの3人暮らしで事件当時、妻は仕事で外出しており、葵衣くんと2人きりだったようです。幅53、奥行き50、高さ90の縦型洗濯機は、処分予定の使用されていないもので、子供部屋に置かれていました。周辺には足場になるものが置いてあり、葵衣くんはそれをつたってよじ登り、誤って頭から逆さまに洗濯機に落ちてしまったようです。

山口容疑者は葵衣くんが洗濯機に落ちて泣いていることに気づいていましたが、約20分間も放置していました。警察の調べに対して『助けることなくその場を離れた』と容疑を認めています」(全国紙社会部記者)

15日の朝、山口容疑者は土浦署から送検された。前を向いて淡々と歩くそのメガネの奥の小さい眼からは何の感情も読み取ることはできなかった。

なぜ、山口容疑者は葵衣くんを助けなかったのか。

警察は詳しい経緯を調べているが、葵衣くんの遺体に目立った外傷はなく、これまでに児童相談所に相談したこともなかったという。同じアパートに住む住人も、警察による「子供が泣いている声などを聞いたことがあるか」との問いに「聞いたことがない」と答えたという。
子供の虐待死では昨年9月、和歌山県で当時2歳の長女が両親によって外傷性ショック死させられた事件が話題になった。

26歳の両親は日常的に暴力をふるい、十分な食事も与えていなかった。暴行によって長女のあごの骨が折れ、食事がとれなくなって低栄養状態になってからも治療を受けさせず、保護責任者遺棄致死の容疑で逮捕された。死亡時の長女の体重は全国標準の半分ほどとなる6kgしかなかったという。

こども家庭庁の専門委員会の報告書によると、’23年度の子供の虐待死事例は心中によるものを除くと全国で48人。この数年は50人台で推移している。最も多いのは0歳での死亡で、’23年度は33人と約7割を占めており、うち16人は生後24時間以内に亡くなっている。

児童相談所が受ける虐待相談の件数は右肩上がりで’23年度は22万5509件と前年から5%増となった。「統計が公表されるようになった’90年度から増え続けており、社会が問題と向き合うようになったことで認知件数が増えたという側面はある」と児童福祉関係者は語る。

「現場の疲弊も目につくようになった」とこの関係者は言う。

「虐待を受けた子供を預かる一時保護施設が、都市部などでは定員オーバーの状態にあるのです。’23年度の調査では、東京、神奈川、千葉などで平均入所率が110%を超えました。1人あたりの平均入所日数が長くなっていることも定員オーバーに拍車をかけています。

人手不足も深刻です。子供や保護者を相手にする心理的な負担の大きい業務であるだけでなく、夜勤もあるので心身の負担が大きい。十分に休暇が取れないことを理由に辞める人も多く、募集をかけてもなかなか人が集まりません」

自分の子供の命を顧みない鬼畜たちの所業により、他人の子供のために身を削っている人々もまた傷つき、疲弊しているのである。

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